2019.04.17

次世代を担う若手能楽師たちが渋谷に舞う! セルリアンタワー能楽堂にて、能のあらゆる要素をラインナップした「渋谷能」開催!

Bunkamuraが企画・運営を行っているセルリアンタワー能楽堂で、<Bunkamura30周年アニバーサリーイヤー>企画の一環として、Bunkamura30周年記念公演「渋谷能」が開催されています。2019年3月1日(金)~12月6日(金)にかけて全七夜シリーズで開催される特別企画です。


「能」は約650年前に生まれ、受け継がれている芸能で、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。その日本の伝統芸能を、現代のこころにも通じるテーマで、次世代を担う若手能楽師たちが演じるのが「渋谷能」です。

「渋谷能」は、祝祭の儀式である「翁(おきな)」から始まり、不条理、正義、家族愛、恋愛、戦いといったテーマに沿って上演される、全七夜のシリーズ。最終回の第七夜には能楽シテ方五流が揃い、「素」の演技を競い合う舞囃子でクロージングとなります。一夜ずつはもちろん、全七夜を通して観れば、より能の楽しさや奥深さが味わえるプログラムです。

また初心者でも気軽に能に触れ、面白さを実感できるように、事前講座やアフターパーティーなどのイベントも企画されています。各公演に合わせた事前講座では、それぞれの出演者によるワークショップや能に関する裏トークも予定。アフターパーティーでは、お酒や軽食を楽しみながら能楽師と交流できるという、またとないチャンスが用意されています。

流儀の壁を越えた若手能楽師が、渋谷に集結。

主な出演者は30代から40代の、次世代を担う若手能楽師。五流儀の垣根を取り払い、能楽の未来を担う役者が渋谷に集まります。シテ方を支えるワキ方、囃子方・狂言方には若手を中心に据えつつ、人間国宝や重鎮と言われる能楽師も一部出演。若き役者達に刺激を与え、その芸の素晴らしさを披露します。

写真/辻井清一郎

五流シテ方によるトーク

◆第一夜3/1(金)テーマ:祝 ※終了しています
能「翁(おきな)」&シテ方五流出演者によるトーク
出演:宝生和英(ほうしょうかずふさ) シテ方宝生流
能の演目の中でも別格の一曲。演者が心身を清めて臨む、中世から伝わる一種の神事として、天下泰平・国土安穏・五穀豊穣を祈祷する、大変めでたく神秘的な演目です。

写真/辻井清一郎

翁(おきな)」 翁:宝生和英

写真/辻井清一郎

「翁(おきな)」 三番三:山本則重

◆第二夜4/26(金)テーマ:親想う心
能「熊野(ゆや)」 
出演:中村昌弘(なかむらまさひろ) シテ方金春流
当時の権力者に仕え、帰郷を許されず、故郷の病床の母を思う女性の物語。何百年を経ても変わらない家族を想う健気な気持ちを、都のうららかな春の情景と散りゆく桜に母を偲ぶ心を重ねた、美しい謡と舞で魅せる一曲です。

◆第三夜6/7(金)テーマ:正義
能「自然居士(じねんこじ)」
出演:佐々木多門(ささきたもん) シテ方喜多流
我が身を人買いに売ってまで亡き両親を弔う供養の品を捧げる子どもの健気さに打たれ、捨て身で助けようとする正義感の強い若き説法師物語。問答、謡、舞とエンターテイメント性の高い爽やかな人気曲です。

◆第四夜7/26(金)テーマ:不条理 
能「藤戸(ふじと)」
出演:髙橋憲正(たかはしのりまさ) シテ方宝生流
源平の戦に巻き込まれ、理不尽に殺された漁師の老母が、時の権力者にその恨みと哀しみを訴えかけます。時代が変わっても変わらない、不条理に打ち克つ親子の情愛の深さを描いた一曲です。

◆第五夜9/6(金)テーマ:恋愛
能「井筒(いづつ)」
出演:鵜澤光(うざわひかる) シテ方観世流
僧侶の夢に出てきた女性が語る、幼馴染の夫への恋しい気持ち。井戸に姿を映して仲睦まじくしていた幼い頃を懐かしみ、謡い、舞います。恋を描いた世阿弥作の夢幻能の傑作です。

◆第六夜10/4(金)テーマ:戦い
能「船弁慶 白波之伝(ふなべんけい しらなみのでん)」
出演:宇髙竜成(うだかたつしげ) シテ方金剛流
兄頼朝に追われ、愛する静御前と別れ、西海に落ちのびる源義経。船出した一行の前に平家の総大将平知盛の霊の雄雄しい攻撃の立ち回り。見せ場の多い人気曲です。

◆第七夜12/6(金)
舞囃子五曲
舞囃子「高砂 序破急之伝(たかさご じょはきゅうのでん)」
出演:本田芳樹(ほんだよしき)シテ方金春流
舞囃子「屋島(やしま)」
出演:観世淳夫(かんぜあつお)シテ方観世流
舞囃子「雪 雪踏之拍子(ゆき せっとうのひょうし)」
出演:金剛龍謹(こんごうたつのり)シテ方金剛龍
舞囃子「安宅(あたか)」
出演:和久荘太郎(わくそうたろう)シテ方宝生流
舞囃子「猩々 乱(しょうじょう みだれ)」
出演:佐藤寛泰(さとうひろやす)シテ方喜多流
舞囃子は能の演目の一番の見どころである舞の部分を抜き出して上演する形式。一度にたくさんの演目を観る楽しみを味わえます。

能にはあまり馴染みがない、内容が難しくて分からない......という方にも、楽しめるよう企画された「渋谷能」。週末金曜日の夜、国内外から注目され現代の東京を象徴する街でもある渋谷で、日本の伝統文化に触れてみてはいかがでしょうか。

【公演概要】
公演名:Bunkamura30周年記念 セルリアンタワー能楽堂「渋谷能」
会場:セルリアンタワー能楽堂(東京都渋谷区桜丘町26-1地下2階)
日程・内容
第一夜:3月1日(金) 能「翁」/シテ方五流出演者によるトーク
第二夜:4月26日(金) 能「熊野」
第三夜:6月7日(金) 能「自然居士」
第四夜:7月26日(金) 能「藤戸」
第五夜:9月6日(金) 能「井筒」
第六夜:10月4日(金) 能「船弁慶 白波之伝」
第七夜:12月6日(金) 舞囃子五曲
開演時間:各回19:00開演(18:30開場)
チケット料金
・第一夜のみ:S(正面)席 7,000円/A(脇正面)席 6,000円/B(中正面)席 5,000円/学生席(座敷・自由) 3,500円
・第二夜~第七夜:S(正面)席 6,500円/A(脇正面)席 5,500円/B(中正面)席 4,500円/学生席(座敷・自由) 3,500円
公式HPはコチラ

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