2023.11.08

「Inspire Impossible Stories 〜コンテンツの共創で⽣まれる価値〜」 講談社メディアカンファレンス 2023 開催レポート

講談社の多様なコンテンツを最大限に活用していただくことを目的に、メディアビジネスの新たな価値創造を目指すビジネスイベント「講談社メディアカンファレンス2023」。2023年10⽉30⽇(⽉)に東京會舘で行われたイベントの概要をレポートします。

講談社メディアカンファンレンス 2023にて挨拶をする、講談社 代表取締役社長 野間省伸

講談社メディアカンファレンス2023のテーマは、「Inspire Impossible Stories ~ コンテンツの共創で生まれる価値 ~」。今年は、10月30日(月)東京會舘にて、リアルと後日アーカイブ動画配信も行う「ミライトーク」、「メディアアワード2023 贈賞式」、「ビジネスハングアウト」の3部構成で行われました。

1.ミライトーク

まずは「ミライトーク」。「共創」をメインに、講談社メディア・コンテンツの紹介だけでなく、さまざまなパートナーとの共創から⽣まれた新たな"ミライ"が感じられる3つの「未来志向型」のプログラムが開催されました。
各プログラムは後日アーカイブ動画として配信されるほか、C-stationでもレポート記事を公開予定。なお、プログラムのアーカイブ動画の視聴方法は、11月中旬にC-station上でお知らせします。

プログラム①:マーケターとエディターで「コンテンツの共創で⽣まれる価値」を考える。

講談社メディアカンファレンス2023の開催テーマである「コンテンツの共創で生まれる価値」をどのようにして具現化するのか、ブランド(企業)視点とメディア視点の双方からアプローチを試みました。ブランド側の代表は、著名マーケター・音部大輔さん。メディア側の代表は、mi-mollet編集長・川良咲子。ブランドの持つコミュニケーション資産とはいったい何か? そのアセットをベースに、どのように編集者とともにストーリー構築していくのか? 共創のヒントを導き出すセッションが展開されました。

※プログラムの詳細は、後日ご案内予定のアーカイブ動画、または後日公開予定のレポート記事をご覧ください。

(左から)講談社 ライツ・メディアビジネス局 局次長 兼 メディア開発部 部長 ⻑崎亘宏、
株式会社クー・マーケティング・カンパニー 代表取締役 ⾳部⼤輔さん、
講談社 mi-mollet編集⻑ 川良 咲⼦

プログラム②:出版広告3.0 VOCEに⾒るパートナーとの共創により⽣み出される新たな価値とは?

今年、創刊25周年を迎えた「VOCE」は、美容誌実売数第1位になるなど、雑誌・デジタルメディアともに長年読者から支持されています。近年VOCEではパートナー企業と共創する取り組みが拡大中。ビューティー市場で、売り場との連動、調査会社との連携──広告企画のニーズがますます高まるなか、さまざまなパートナー企業が一緒に創りたくなるVOCEコンテンツの魅力はどこにあるのでしょうか。コンテンツ起点によるコミュニケーション設計の重要性について、メディアアワード2023 審査員代表・宣伝会議 谷口優さんと、アイスタイル 秋山透さんをお招きして、ディスカッションしました。

※プログラムの詳細は、後日ご案内予定のアーカイブ動画、またはレポート記事をご覧ください。

(左から)株式会社宣伝会議 出版・編集 取締役 ⽉刊『宣伝会議』編集⻑ ⾕⼝ 優さん、
株式会社アイスタイル ブランド体験ユニットブランドコミュニケーション推進本部 本部⻑ 秋⼭ 透さん、
講談社 VOCEウェブサイト編集⻑ 三好 さやか

プログラム③:オリジナルIPの開発からひろがる、IPビジネスの可能性とは?

「海月姫」「東京タラレバ娘」などの人気作品に編集として関わり、現在はIP開発ラボを率いる助宗佑美と、エンタメ社会学者としてコンテンツビジネスに関する数々の著書を執筆している中山淳雄さんによるトーク。助宗からは、自身の経歴を振り返りながらマンガ編集者としてマンガIPの可能性をどう捉えているのか、講談社が取り組んでいるIPビジネスの方向性などが語られ、中山さんには、日本のIPコンテンツのパワーや可能性、そして講談社が置かれている立ち位置などを紐解いてもらいました。

※プログラムの詳細は、後日ご案内予定のアーカイブ動画、またはレポート記事をご覧ください。

(左から)講談社 ライツ・メディアビジネス局メディア開発部 副部⻑ 丸⽥健介、
エンタメ社会学者 Re entertainment代表取締役 中⼭淳雄さん、
講談社 クリエイターズラボ IP開発ラボ チーム⻑ 助宗佑美


2.メディアアワード 2023 受賞企業発表と贈賞式

「講談社メディアアワード 2023」受賞企画の発表と贈賞式は、別会場にて行われました。
優れた広告企画を顕彰する講談社のメディアアワード。「広告主様と講談社による"未来志向"の広告企画」を対象に、6名の審査員による選考を経て、2023年の受賞企画が決定。今年のテーマである「共創」をメインに、新たな「ミライ」を感じる「未来志向型」の広告6企画にアワードが贈られました。

贈賞式は、講談社 代表取締役社長 野間省伸による挨拶からはじまりました。

野間は広告主と受賞者への祝辞と感謝を述べたあと、「今年の傾向として、ポストコロナにおけるライフスタイルの変化を反映して、PRも含めた多面展開やエンターテイメントの要素がより目立った」と言及。そのなかでの今回の受賞企画に対し、「他にはない独自性のある内容で、社会的な意義においても価値のある素晴らしい取り組みばかり。長年継続されている取り組みもあり、そのパートナーシップにも敬意を表したい」と語りました。

アワード受賞企業の皆さまと審査員の皆さまとの記念撮影

<「メディアアワード 2023」受賞企業一覧(五十音順)>
・eBay Japan合同会社
・クラランス株式会社、株式会社コーセー、大正製薬株式会社、日本ロレアル株式会社
・有限会社 菅原靴店
・徳島県
・日本コカ・コーラ株式会社
・ミズノ株式会社

アワード受賞企業と、審査員からのコメント

今年のアワード受賞企業と、審査員からのコメントをご紹介します。

1) eBay Japan合同会社

「ViVi」編集部プロデュースによる同時配信ライブコマース

【受賞企業の声】
代表取締役 Koo Jahyunさん
「ViViと自社のライブコマースを融合した新たな取り組みを行うことで、お客さまや出展社さまに新しい体験を届けることができました。受賞は弊社のサービスをより多くの方々に知っていただける機会にもなりました」

【審査員講評】
⼀般社団法⼈渋⾕未来デザイン 理事・事務局⻑ ⻑⽥新⼦さん
「共創には巻き込み力が重要です。eBay Japanさんのプラットフォームの力とViViの持つコンテンツ力が一緒になって新しい価値を生み出していくところに大きな可能性を感じました。今後事業としての展開を考えると、海外コスメやコスメ以外の展開も想像できる企画だったと思っています。巻き込みながらもさらに事業価値を作っていく、そしてそれが商品に、やはり販売へと繋がる形が実現できた企画でした。こうしたコンペティションでもありながら、コラボレーションである企画をどんどん目指していただきたいです」

【企画詳細】
編集部プロデュースによる同時配信ライブコマース
https://ad.kodansha.net/info/detail/981/

2)クラランス株式会社、株式会社コーセー、⼤正製薬株式会社、⽇本ロレアル株式会社

信頼度No.1ビューティエンタメマガジンVOCEによる「雑誌×デジタル×リアル」⽴体展開

【受賞企業の声】
クラランス株式会社 マーケティングディレクター Eagle Liさん
「ほかのブランドと一緒に組ませていただくという今までにない座組でした。美容業界を牽引するVOCEさんとアットコスメさん、石井美保さんとのコラボレーションによって新たな一歩を踏み出すことができました」

株式会社コーセー DECORTE事業部 執⾏役員 DECORTE事業部⻑ 牧島伸彦さん
「デジタル、リアルでの立体企画ができたことで、認知から購入につながり、380%の実績につながりました。今後もメディアの力をお借りして、これまでになかった新しい形での取り組みなど、挑戦を続けてまいりたいと思います」

大正製薬株式会社 通信販売事業推進部 グループマネージャー 横地優和さん
「大正製薬にとって美容領域はまだまだ未知の世界です。人生100年時代のいま、長年皮膚科学研究で培った技術を化粧品に活用することで生活者の皆さまのお役に立てる企業でありたいと考えています」

日本ロレアル株式会社 ロレアルリュクス事業本部 ランコム事業部 カスタマーエンゲージメントマネージャー 田中ちひろさん
「ブランドにとっても、読者・消費者にとっても信頼性の高い3強タッチポイントのコラボレーションで、雑誌、デジタル、店頭も検討も含めての立体的な企画でした。春先の美白需要が非常に高まるタイミングで先回りしてご提案いただき、ビジネスパートナーとして非常に心強く思っております。ぜひ来年も最強のタッグはこのままに、内容をさらにブラッシュアップしてご提案いただけたらうれしいです」

【審査員講評】
講談社 C-station チーフエディター 前⽥亮
「今回受賞された6企画はどれも、"おもしろくて、ためになる"企画でした。今は情報があふれ、何が信頼できるのか以前より判別しにくい世の中です。欲しい商品があっても、種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない生活者たち。彼らに向けて、このVOCEのコラボ企画では、信頼性の高いメディアとコスメを知り尽くす美容のプロ、そして国内最大級のプラットフォーマーが一緒になって、メディアで商品を訴求して認知拡大や理解を図るだけでなく、最終的にはきちんと購買にまで落とし込んでいます。本当にいいものを選びたいという生活者の実感に応えられる企画、信頼感が醸成される企画、かつ再現性が高い企画。広告主さまにも、生活者にも有用な理想的な座組になっているところを高く評価しました」

【企画詳細】
信頼度No.1ビューティエンタメマガジンによる「雑誌×デジタル×リアル」立体展開
https://ad.kodansha.net/info/detail/962/

3)有限会社 菅原靴店

「おもしろくて、ためになる」地域活性化動画

【受賞企業の声】
代表取締役社⻑ 菅原誠さん
「今回は『FORZA STYLE』とのコラボレーションで、YouTube動画の制作をお願いしました。『【噂の菅原靴店に初潜入!】なぜこんなに凄い店が盛岡に? 世界で行くべき都市第2位の「盛岡」に、日本でいま一番行くべき店があった!〜干場×菅原靴店 岩手、盛岡、気絶旅〜』と題し、当店を紹介しながら、私が個人でよく行く飲食店やスナック、カラオケバーなどに行って楽しむ動画を制作いただきました。おかげさまで今年のゴールデンウィークには、YouTubeを見たという富裕層のお客さまが日本各地からご来店され、街全体の活性化にもつながりました。当店は宮城県仙台市にも店舗がございますので、次回は仙台店でまた企画をお願いして、仙台のまちも盛り上げていただければと思います」

【審査員講評】
株式会社宣伝会議 出版・編集取締役 ⽉刊宣伝会議 編集⻑ ⾕⼝優さん
「思いを持った人と人が繋がることによってビジネス上の共創が生まれる時代だとあらためて感じました。『FORZA STYLE』には人を動かすパワーがあり、売上にも貢献されていますが、この企画のいちばんの評価ポイントは、『自社だけが儲かればいい』という効率重視の考え方ではなく、地元をもっと明るくしたいという思いが伝わるところで、そこが素晴らしいですね。
広告費の投じ方で企業の人格が見えると思うところがありまして、素敵な広告費の使い方をする企業は、素敵な企業人格が作られると思っています。昨今は広告にも効率が求められますけれども、お客様にはならないかもしれない人にもエンターテインメントを届けたい、自分たちの周囲にいる人たちも一緒にハッピーになりたいという気持ちは、リスペクトされたり、愛されたり、長期的なブランドファンを生み出します。広告主も作り手も、思いをつないでいくことが結果的によい効果を生み出す、という好事例だと感じました」

【企画詳細】
「おもしろくて、ためになる」地域活性化動画
https://ad.kodansha.net/info/detail/952/

4)徳島県

FRaU S-TRIP TOKUSHIMA ⼤好評第2弾

【受賞企業の声】
徳島県庁 にぎわいづくり課(2022年度万博推進課) 課⻑ 奈良京⼦さん
「昨年に引き続き、今年もアワードを受賞できたのは、雑誌FRaUの関編集長をはじめ、朝日広告社の皆さまと共創、ワンチームで取り組ませていただけたおかげだと思っています。
先ほど菅原靴店さんもおっしゃっていましたが、地方はいろいろな課題を抱えています。しかし自治体と企業とが一体となって『FRaU S-TRIP TOKUSHIMA』を発行したことで、元気な地方があることを発信できる一つのモデルができたのではないかと思っています。現在、他県や自治体から『どうしたらまるごと一冊特集号が出せるのか』というお問い合わせをいただくケースが増えています。ぜひ一冊でも多くの『FRaU S-TRIP』を発行していただき、地方から日本を元気にしていただきたいと期待しています」

【審査員講評】
株式会社EVERY DAY IS THE DAY クリエイティブディレクター/ Co-CEO 佐藤夏⽣さん
「本企画の素晴らしさは、サステナブルがどれだけできているかではなく、率先してサステナブルへの手を挙げた、というところにあります。
サステナブルを推進することは、シビックプライドの向上やインバウンドの観光目的といった、まちの価値向上にもつながります。他県と比較してではなく、徳島県はサステナブルでやるんだと、どこよりも早く手を挙げたことによって、一緒にやりましょうと多方面から声がかかってくる。それが、これからの共創時代の仕事の仕方だと思います。近い将来、徳島の代名詞は『阿波踊り、すだち、サステナブル』になると思います。この取り組みがより大きくなっていくことを期待しています」

【企画詳細】
FRaU S-TRIP TOKUSHIMA 大好評第2弾
https://ad.kodansha.net/info/detail/896/

5)⽇本コカ・コーラ株式会社

漫画編集部を横断した体験型ブランドリニューアルキャンペーン

【受賞企業の声】
IMX E2EE本部 シニアマネージャー 井上雅雄さん
「今回の取り組みは、講談社の大人気コミック7作品とのタイアップ企画『私が表紙ジェネレーター』です。14年ぶりにリブランディングを行ったジョージア製品の広告企画として、購入者が表紙風の画像であったりマンガの一コマの主役になれるような、いわゆるデジタル体験を共同開発しました。
ジョージアブランドは、これまで長らく『世界は誰かの仕事でできている』という働く人に向けたブランドメッセージで広告を展開していました。今年からは、より幅広い世代の方々にお届けすべく、メッセージを『毎日って、けっこうドラマだ』に刷新。カメラロールに入っているような何気ない日常も素敵だという気づきを与えられるようなコンテンツを開発できたと感じています。今回編集部を超えて人気作品を7作品セレクトいただいたことに、あらためて御礼申し上げます」

【審査員講評】
お笑い芸⼈ フォーリンラブ バービーさん
「消費者として、たまに広告にすごい圧を感じることがあります。マーケターの皆さんは『ターゲット層』とおっしゃいますが、いち消費者側からすると、一方的に狙われていると感じることもあり、その圧ゆえに広告そのものに嫌悪感を抱いてしまうことも正直あります。ところが、今回のコカ・コーラさんの企画ではそういう一方的な押しつけ感がなく、広告なのに双方向な取り組みであるところに、好印象を抱きました。さらに、このデジタルコンテンツを使うことで、簡単に自分が主人公になれてしまうところにも、ささやかな自己顕示欲が満たされる可能性を感じました。そういう意味でも、この取り組みがとても素敵だなと思いました」

【企画詳細】
漫画編集部を横断した体験型ブランドリニューアルキャンペーン
https://ad.kodansha.net/info/detail/970/

6)ミズノ株式会社

ゲキサカ限定コンテンツを7⽇間にわたって継続発信。新作スパイクが即⽇完売!

【受賞企業の声】
コンペティションスポーツ事業部 マーケティング部 フットボール課 マネージャー 佐々⽊孝裕さん
「野球のイメージが強いミズノのシューズですが、MIZUNO ALPHAという新しいサッカースパイクを中高部活生に届けたいと、ゲキサカさんとのコラボレーションを行いました。1週間中高部活生が興味を持ちそうなコンテンツを出し続け、予約の時点で一部のモデルが完売するという結果につながりました。これからもうまい下手ではなく、一生懸命サッカーを頑張っている中高部活生に貢献できるブランドとして、毎年ここに出させていただきたいと思っています」

【審査員講評】
株式会社電通 ZERO局 クリエイティブ・ディレクター/ PRディレクター 嶋野裕介さん
「クリエイティブディレクターという立場で広告を作る側として、今チームには『広告ではなくコンテンツを作ろう』とよく言っています。コンテンツは愛だと私は思っています。コンテンツを作る人間がまずその商品や映像、企画、出演者に愛を込める。その愛が見てくださる方に伝わり、その結果商品が魅力的に見えるというのが理想形だと思っています。
そういう意味では、ゲキサカさんとミズノさんの企画は、作り手の皆さんや広告主の皆さんの愛がちゃんとこもっている感じがしました。ゲキサカさんの編集部の方、ライターさん、記者の方、カメラマン、あとインフルエンサーの方が、それぞれ時間と手間をかけて1週間毎日コンテンツを作り続ける。そのひとつひとつに愛がこもっていて、それが見る人に伝わる企画だと思いました」

【企画詳細】
ゲキサカ限定コンテンツを7日間にわたって継続発信。新作スパイクが即日完売!
https://ad.kodansha.net/info/detail/953/

◆受賞企画の詳細は、「メディアアワード 2023」特設サイトにてご覧ください。 
https://ad.kodansha.net/KMC2023/ 

●【審査員一覧】
・谷口 優(月刊「宣伝会議」編集長)
・佐藤 夏生(EVERY DAY IS THE DAY クリエイティブディレクター/Co-CEO)
・長田 新子(一般社団法人渋谷未来デザイン 理事・事務局長)
・嶋野 裕介(電通 zero局 クリエーティブ・ディレクター/PRディレクター)
・バービー(フォーリンラブ/お笑い芸人)
・前田 亮(講談社 C-station チーフエディター)

3.交流会の進化形「ビジネスハングアウト」

メディアアワード贈賞式に引き続き、別会場にて「ビジネスハングアウト」が開催されました。ビジネスハングアウトは、これまで<懇親会>という名称で行われていた、講談社と関わりの深い広告主、広告会社との交流会を発展させた招待制のイベントです。会場内では、約1000人(運営サイド含む)もの関係者が集い、いたるところで共創の種が生まれていました。

ビジネスハングアウトの各編集部のブースでは活発な交流が行われた

会場内には、今年のテーマである「共創」をメインに、パートナーさまとの共創から生まれる新たな未来を感じていただける未来志向型のプログラムとして、写真映像部による宝塚歌劇団の創立110周年を記念した「タカラヅカワンダーランド」内のVR制作事例のコンテンツ体験や、講談社クリエイターズラボが制作した新作ゲームの体験コーナー、メタタクシーのPVなど、講談社のデジタルエンターテインメントも展示され、来場者の関心を集めていました。

(左)講談社クリエイターズラボの紹介ブース、(右)講談社 写真映像部によるVR体験コーナーの様子

「ビジネスハングアウト」の司会進行を務めた、青木裕子さん

講談社 代表取締役社長 野間省伸 挨拶

ビジネスハングアウトは、講談社 代表取締役社長 野間省伸の挨拶から始まりました。
会に先立ち、講談社メディアアワードの贈賞式を行ったことを報告。受賞した企業の企画について、「まさにコンテンツの共創なくしては生まれなかった企画ばかり」と称えました。
また、6月に社内の大幅な機構改編を行ったことに触れ、今後は媒体同士の横連携を強化し、新しい発想で「Inspire Impossible Stories」を実現するようなコンテンツを増やし、出版とメディアビジネスの再発明をさらに進めていくとの決意を新たにしました。

メディアアワード2023 振り返り

メディアアワード受賞企業のみなさまと、野間省伸(中央)

続いて受賞企画と贈賞式の様子が紹介され、審査員を代表して宣伝会議の⾕⼝ 優さんより講評がありました。

谷口さんは講談社メディアアワードについて、「広告業界にはさまざまなアワードが存在していますが、受賞企画を選ぶ視座や、その受賞企画を通じたアワードの存在をどう打ち出していくか、難しい側面もあります。そうしたなか、講談社のメディアアワードは、講談社という出版社のコンテンツに限定されているため、いま出版社と組んだらどのようなことができるか、また、出版コンテンツを活用するならばこういう事例がありますよと提示している点で、参考になると思います」と評価。さらに、「今回のアワード受賞企画には、効率だけを重視したら決して生まれなかった企画が多かった。広告主のみなさまにとって効率は重要ですし、なるべく効果が把握・予測できるというなかでデジタル投資にシフトしていくのもうなずけます。それでも、デジタル広告で言われている効果は、ユーザーのアクションや評価というものだけなのかという疑問も、今回の受賞企画が示してくれたように感じています」と話されました。また、今回の受賞作を「アクションに至る前段階での『心を動かす』というところを徹底的に考えたコミュニケーションの設計図集2023」と表現。今後の展開にも大いに期待を寄せました。

アワード受賞者を称える審査員のみなさま(壇上左が谷口さん)

ステージに登場したアワード受賞者にバービーさんが花束を贈呈。「みなさんの誇らしげな顔に心があたたかくなった。来場者の皆さんが、来年はステージ上の受賞者になるかもしれない。来年も楽しみにしています」と語りました。

2024年、講談社のメディアビジネス戦略について

会の半ば、2024年に映像化が予定されている講談社作品が特別に公開されると、引き続き、講談社ライツ・メディアビジネス局 局次⻑ 兼 メディアビジネス部 部⻑ 佐藤栄から、2024年講談社のメディアビジネス戦略について説明が行われました。

講談社ライツ・メディアビジネス局 局次⻑ 兼 メディアビジネス部 部⻑ 佐藤栄

佐藤 ここ数年は、まさに今回のテーマであるコンテンツの共創で生まれる価値を、オウンドメディアなど各社さまのメディアにも広げています。
昨年、弊社は皆様のクリエイティブパートナーであり、マーケティングパートナーであり、メディアパートナーでありたい。そのために、弊社メディア内だけにとどまらないサービスや提案を行いますと宣言いたしました。今年もこの方針は変わらず、実例とご提案できる武器を増やしております。

ここで、講談社メンバーが2023年に取り組んだ事例をご紹介します。


2023年、講談社のメディアビジネスが取り組んだ事例の概要一覧

佐藤 これらの中には、コンテンツを起点としてある種のビジネスマッチングや事業支援にまで昇華した事例もあります。

また、こうした活動を通して、一朝一夕ではいかない皆様のブランディングやマーケティング活動を中長期でサポートしていただくケースも増えてきました。

昨今は、消費者が楽しめるコンテンツ、追いかけたくなる広告の重要性など、いわゆる「接触量」重視の考え方から、当たり前だと思われていた「質」の問い直しが叫ばれています。弊社をビジネスパートナーとしてお選びいただくことで、今年のテーマである「コンテンツの共創で生まれる価値」、つまり、質の高いコミュニケーションを消費者に実感していただけるような、ブランドや商品とそこに込めた思いを素敵なストーリーに変えるお手伝いをさせていただければと考えております。

メディアだけの展開を超えた、長期的な「超メディアビジネス」のパートナーシップを構築していけるよう、本日のメディアアワードがやがてプロモーションアワードやプロジェクトアワードとして、「世の中ゴト」になるようなInspire Impossible Storiesを一緒に開発し、紡いでいくことができたらと考えております。今日がそのきっかけになれば幸いです。

講談社ライツ・メディアビジネス局担当 取締役 松本智 挨拶


会場内の至るところでさまざまな交流が生まれるなか、ビジネスハングアウトの締めくくりとして、講談社ライツ・メディアビジネス局担当 取締役 松本智より来場された方々へご挨拶がありました。

講談社 ライツ・メディアビジネス局担当 取締役 松本智

松本は「本日のアワードをはじめ数々の企画で、出版社である講談社がストーリー展開を持って広告に取り組むことは、非常に有意義だと確信しました。本日のご縁をもとに、コンテンツの共創で生まれる価値が、さらなる新しいストーリーや共創につながれば」と来場者への感謝を述べ、大盛況のなか「ビジネスハングアウト」はその幕を閉じました。

講談社が提供する各種プロモーションサービスのご利用に関するお問い合わせ・ご相談はこちら