2023.08.28

ミドルエイジ女性のインサイトが浮き彫りに ── mi-mollet「ミドルエイジ女性白書 発表会」レポート

7月22日(土)、講談社にてミドルエイジ女性向けのウェブマガジン「mi-mollet」読者を対象としたリアルイベント「ミドルエイジ女性白書 発表会」が開催。当日は抽選で選ばれた読者に向けて、編集長の川良咲子をはじめ、編集部員がミドルエイジ女性白書の結果について発表しました。

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ミドルエイジ女性白書 発表会

今年創刊から8周年を迎える「mi-mollet」が、ミドルエイジ女性に焦点を当てた最新の調査レポート「ミドルエイジ女性白書」を発表。日本に約1700万人いるという40‐50代の女性たち(令和5年度 総務省統計局人口推計による)が抱えるインサイトとはどのようなものなのか。今回開催された「ミドルエイジ女性白書 発表会」では、大きく3つのテーマをキーワードに、編集長の川良咲子と編集部員が対談形式でその内容を紹介しました。

本イベントの司会進行は「mi-mollet」編集長の川良が務めた(写真左)

発表に先立ち、今回「ミドルエイジ女性白書」を作ろうとした理由を説明。

「8周年を迎えた『mi-mollet』は現在、ミドルエイジ世代の女性にいちばん読まれているウェブマガジンとなりました。彼女たちは職場、家庭など、どの場所でも存在感のある人たちです。しかしミドルエイジ(40〜50代)女性に関する調査レポートはあまりありません。そこで、この方々がどのような悩みを抱え、どんな将来を思い描いているのかを可視化することは、『mi-mollet』だからできることであり、意義があることだと考えました」(川良)

本イベントには、抽選で選ばれた100名近い読者が参加した

川良は、今回の調査結果から「ミドルエイジ女性は、抗えない心身の変化や課題に直面しつつも『自分らしい成熟』へ向かっている」ことが浮き彫りになったと話します。

「職場では中間管理職、家庭では子育てや介護の中心的な担い手として忙しいミドルエイジの女性たち。自分の努力では解決できない課題、老後、キャリアなど未来への不安に直面しつつ、『自分らしい成熟』へ向かう姿が調査結果から見えてきました」(川良)

1:抗えない変化を受け入れる

左から、mi-mollet編集長 川良咲子、同編集部 常松静香

最初のテーマ「抗えない変化を受け入れる」では、mi-mollet編集部の常松静香が登壇。

調査結果から、ミドルエイジ女性は、老いや自身の健康、介護など、抗えない変化と"ガチ対面(直面)"しており、「無理せず心身の健康を守ること」への関心は非常に高いと言います。また、更年期や閉経などで感じる心身の不調や病気、また気力・体力の変化にも直面しており、対応するための情報取得や、消費に関心が向いていることが明らかになりました。

さまざまなライフステージのミドルエイジ女性がいます。しかし健康面の課題は、共通の課題となっていることが見えてきました。

ミドルエイジ女性の最大の関心は「健康・医療・病気」

「現在関心があること」「10年前に比べて関心が強くなったこと」という2つの質問では、どちらも1位が「健康・医療・病気」という結果に。半数以上の方が、健康に対して関心が強くなっていると答えました。

現在の関心の2位以下を見てみると、ファッションや美容など幅広い分野への興味があげられていました。また関心が強くなったことについて、2位以下では、介護や投資など、ライフステージの変化を感じる回答が上位に並びました。

また「お子様の教育に関する悩み」があると答えた人が68%、「配偶者・パートナーに関する悩み」があると答えた人が61%、「ご家族の介護を行っていますか」という質問では現在介護中、経験あり、今後介護する可能性がある人が58%。その中で介護の悩みがある方が81%となりました。

健康(ヘルスケア)、ファッション、美容、介護に投資。この中で登場したキーワードは、これまで「mi-mollet」でもさまざまな記事コンテンツで取り上げています。「mi-mollet」がミドルエイジ女性から支持されているのは、「読者ニーズに応えている」ことも大きな理由のひとつと言えそうです。

常松は本パートの最後に、「(mi-molletでは、この調査結果を受けて)今後もニーズに合わせた記事を作っていくので、お悩みを寄せていただけたらうれしいです」と会場の読者に向けて話しました。

2:人生の成熟ステージへ〜価格ではなく、品質で選ぶミドルエイジ女性〜

2つめのテーマ「人生の成熟ステージへ」では、mi-mollet編集部の朏(みかづき)亜希子が登壇。

まず、ミドルエイジ女性は(大人の女性であることから)意識面と消費面の両方で「成熟ステージ」へ向かっているという前提の元、これから必要な力として、予測できない事態に対応できる「柔軟性」と「楽観性」の重要性が示されました。

また調査からは、「自分軸」を持った「柔軟で他人に寛容な女性」に憧れていることも判明。一方で、否定や押し付けを嫌い、「自分らしい生き方や美しさ」を求め、ファッションや美容も「健康で元気に見えること」を重視していることがわかりました。

そのなかで、ミドルエイジ女性は、価格にかかわらず良いものを買う「メリハリ消費」が主流になってきていることが見えてきたと言います。

mi-molletの記事とリンクする、調査結果〜メリハリ消費を好むミドルエイジ女性〜

今回の調査では、「ファッションアイテムの選び方は10年前と比較して、どう変化したと思いますか」という質問に対して、1位が「品質の良いアイテムを選ぶようになった」、2位は「持つアイテムの数を極力少なくするようになった」でした。そうした思いを反映するアイテムがミモレストアの記事でも人気となっていることが紹介されました。

「ミモレストアでは、確実に20年後にも活躍する商品は何だろうという視点で、これだけは持っておきたいと思ってもらえるアイテムをセレクト。記事コンテンツも制作して、その魅力をお届けしています」(川良)

参考:ミモレストアの人気記事
▼50代のパールジュエリーは「光を放つ白」よりも「少し沈んだ白」がちょうどいい
▼大人の肌に心地良い、10年後も愛せる究極の黒ニットが完成【スローン別注ダブルフェイスニット】

ミドルエイジのお金の使い方〜トップ3はスキンケア、健康、ヘルスケア〜

続いて登場した、mi-mollet編集部の坂口彩からは、お金の使い方についての紹介が行われました。

左:川良咲子、右:坂口彩

「10年前と比較してお金をかけているもの」という問いでは、「スキンケア」「健康」「ヘアケア」がトップ3に。坂口から、mi-molletで掲載されている関連記事があわせて紹介されました。

また、美容のために「実践していること」と「関心があること」という質問で、ギャップが起きていたのが「美容医療」「美容家電」の2つ。関心があるけどまだ行動に移せていない人が多いようで、川良は「みなさん、はつらつと見られたい。自分をメンテナンスすることにも関心が高まっているのでは」と結果を分析しました。

3:ひとり時間とリスキリング〜調査から見えたミドルエイジ女性のインサイト〜

最後のテーマ「ひとり時間とリスキリング」については川良から紹介が行われました。

最後のテーマは川良が紹介を行った

今回の調査では、「ひとり時間」を求め、「学び」や「趣味」の時間を重視し、「仕事はマイペースに自分らしくやりたい」と願う、ミドルエイジ女性のインサイトが浮き彫りになりました。

現在は、「仕事」や「家事・育児」に多くの時間を割いているミドルエイジ女性ですが、今後については、ひとり時間を求めています。趣味や旅行などのプライベートを優先したい背景にあるのは、自分のスキルを高めたいと考えているから。仕事については、プライベート重視で、昇進やマネジメントへの関心は低いことがわかりました。また、転職意向よりも副業意向が高いという結果も見えてきました。

費やしている時間のトップは「仕事」と「家事育児」

アンケートの中でどのようなことに時間を費やしているか聞いた結果、圧倒的に多いのは「仕事」や「家事育児」。今後どのようなことに時間を費やしたいかという質問では、「旅行・レジャー・趣味」が1位。次いで「リスキリング」が2位となり、いまは時間がなくとも、将来的には旅行や学びに時間を使いたいと考えている様子が垣間見えました。

仕事で重視していることのトップは「柔軟な働き方」
仕事において重視していることについては、「プライベートや家族との時間を大切にして柔軟に働く」が1位に。続いて「安全で確実であり将来の出来事の予測ができ、ゆったりとした気持ちで仕事ができる」「自分のやり方、ペースなど組織のやり方ではなく自分のやり方で仕事ができる」が多く選ばれました。一方で圧倒的に少なかったのは「組織の階段を上り、マネジメント・経営管理を行う責任ある地位へと昇進する」でした。この結果からプライベートを大切にしてマイペースに働きたい。一方で昇進やマネジメントに興味がないという結果がでました。

今後も社会とつながり続けたいと考えるミドルエイジ女性

今後どんなライフキャリアを築きたいですかという質問では、「安心して老後を過ごせるくらいの収入を得たい」「学び続けたい、教養を深めたい」「社会とのつながりをもちたい」という回答が上位を占めました。老後の暮らしに加え、社会とつながり続けたいという気持ちが表れており、「ミドルエイジ女性らしい結果になった」と振り返ります。

8割が「リスキリング」に関心

リスキリングについては、およそ8割の方が関心があると回答。将来転職したい人は29%と低く、あまり転職への意向は感じられませんでしたが、副業をしている、または将来副業したいと考えている人は83%もいます。「老後まで見据えて、リスキリングしたいという気持ちが副業への意向の高さにつながっている」と、川原はその背景を分析しました。

最後に川良からは「ミドルエイジの人が抱えている課題を外に発信して、企業との取り組みも含めて、mi-molletの輪を広げていきたいと思っています」と締めくくりました。

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筆者プロフィール
C-station編集部

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