2022.08.18

コラボ効果抜群! ヒット商品を連発する、注目IP「恐竜」 ── 「講談社の動く図鑑MOVE恐竜」が生み出す相乗効果

キャラクターコラボは、ヒットの定番。そのなかでいま、意外なIPが注目を集めています。それが「講談社の動く図鑑MOVE」の恐竜IPです。多岐にわたるコラボ商品は、毎回ヒットを記録。図鑑発の恐竜IPとのコラボレーションが、なぜ効果を発揮するのか。「講談社の動く図鑑MOVE」編集長 佐藤華が解説します。

子ども人気No.1図鑑「講談社の動く図鑑MOVE」シリーズの魅力を語る、編集長の佐藤華(さとう・はな)


図鑑なのに、子どもたちの愛読書「MOVE」

──「講談社の動く図鑑MOVE」(略称MOVE)の"恐竜IP"とのコラボ商品が軒並みヒットしています。その理由はどこにあると思いますか?

佐藤 まず、「恐竜」自体がそもそも子ども人気の高いIPであること。加えて、"MOVEの恐竜"であることがヒットにつながっている要因だと考えています。

いわゆる"図鑑"と聞くと、本棚に眠っているイメージですよね。しかし「MOVE」は違います。子どもたちがボロボロになるまで読む、愛読書なんです。そんな夢中になって読んでしまうMOVEの魅力を、コラボ商品でもしっかり感じられる。そのこだわりが、反響にも表れているのではないかと感じています。

小学校低学年の子どもたちに絶大な人気を誇る「講談社の動く図鑑MOVE」。恐竜は3書目あり、「MOVE」シリーズのなかでも特に人気が高い


ビジュアルへのこだわりが、支持につながっている

──「MOVE」ファンの期待に応えるクオリティがコラボ商品でも実現されている。だから満足度も高いわけですね。そんなMOVEの"MOVEらしさ"とは、どのようなものなのでしょうか?

佐藤 いちばんの特長は、インパクトのあるビジュアルです。

「講談社の動く図鑑MOVE」が目指しているのは、子どもたちの知的好奇心を刺激し、生きものや自然科学への興味を高めることです。

そのためには、どのページにも「驚き」と「発見」があり、かつ楽しくなければいけません。ページをめくるたび、好奇心を刺激するビジュアルがあり、ワクワクしながら読み進めていく。そんな図鑑なんです。

たとえば、数字だけではなく、何かと比較して大きさを表現することも"ワクワク"を生み出すアイデアのひとつです。文字を読まなくても、ビジュアルだけで「こんなに大きくなるの?」と思えれば、自然と興味も湧いてきますよね。

「講談社の動く図鑑MOVE恐竜」の一部。左ページでは躍動感のあるイラストで興味を引き、右ページでは、この恐竜がたった数年で10倍に成長することを骨格写真の比較によって表現している

──「見て楽しい」があるから、「楽しく学べる」のですね。「講談社の動く図鑑MOVE」(全34冊)は、シリーズ累計で530万部(22年5月現在)を突破しています。その理由も、そこにあるのでしょうか?

佐藤 そうですね。調べる図鑑ではなく、好奇心を刺激する・ワクワクする図鑑という独自路線が支持された結果だと感じています。

ちなみに、図鑑とセットの動画も人気です。これはNHKアーカイブスから厳選した映像を再編集したもので、"毎日見ている"というお子さんも多いと聞きます。

──MOVEの対象読者は小学校低学年ですが、「講談社の動く図鑑MOVEはじめてのずかん」シリーズは、未就学児も楽しめるようになっているそうですね。

佐藤 はい。同シリーズは、私自身の経験から生まれた"親目線"の図鑑です。子どもは読み聞かせが大好きですから、MOVEも読み聞かせしようと思ったのですが、物語がないから無理がある。ならばと、登場する生きものが「しゃべる」形式にすることで、親子で楽しめる図鑑を生み出しました。なお、本図鑑の監修を務めているのは、これまでの恐竜シリーズ同様、脳医学者の瀧靖之東北大学教授です。

恐竜たちのおしゃべりを通して親子で楽しむ「講談社の動く図鑑MOVEはじめてのずかん きょうりゅう」。既存のMOVE以上にビジュアルに重きを置いた構成も特徴のひとつ

「講談社の動く図鑑MOVE恐竜」とのコラボ事例

──「講談社の動く図鑑MOVE」のビジュアルには、子どもたちを熱狂させるチカラがある。だからコラボ商品もヒットしているのですね。

佐藤 コラボ商品も編集部がしっかり関わることで、図鑑のクオリティを担保できていることがよい結果につながっているのだと思います。加えて、実際に商品を購入する保護者の方からすると、「図鑑」のもつ信頼性や学びのイメージが好印象を与えているようで、購入ハードルを下げているとも聞きます。

いくつか実際のコラボ事例をご紹介します。

セガトイズ × MOVE 「マウスでバトル!! 恐竜図鑑パソコン」「メダルでバトル!!恐竜図鑑パソコンΩ」

トイカンパニー「セガトイズ」社と、「講談社の動く図鑑MOVE恐竜」がコラボレーションしたパソコントイ「マウスでバトル!! 恐竜図鑑パソコン」は、競争が激しい市場のなかで<恐竜IP>と<図鑑>の掛け合わせという独自性が差異化につながり、大ヒット商品になりました。

また同社からは、「MOVEとのコラボレーションによって良質なエデュケーション(遊びと学びの融合)が実現できた」と、大変喜ばれたことも、非常にうれしい出来事でした。

セガトイズとコラボした「メダルでバトル!! 恐竜図鑑パソコンΩ」(コラボ第2弾)

このヒットを受け、今年6月30日にはコラボ第2弾となる「メダルでバトル!!恐竜図鑑パソコンΩ」が発売。この商品は第14回 日本おもちゃ大賞2022「エデュケーショナル・トイ部門」で優秀賞を受賞しており、「MOVE」とコラボレーションする価値が対外的にも認められたと感じています。

モリトク × MOVE 「動く図鑑MOVE バスボール」

100円均一の企画・制作を行う「モリトク」社とのコラボレーションでは、MOVE監修のバスボール(入浴剤)を発売。全国の100円ショップで売り切れが続出する大ヒットとなり、編集部にも「どこで買えますか」と問い合わせが多数寄せられました。

なお、第1弾の「恐竜」「危険生物」「深海の生きもの」の3シリーズからスタートし、この夏には第4弾「昆虫」も発売予定です。

売り切れ続出となっている「図鑑MOVEバスボール」。入浴剤がお湯に溶けると、リアルなフィギュアが中から現れる

トーヨー × MOVE 「動く図鑑MOVE 恐竜おりがみ」「学べるぬりえ 動く図鑑MOVE」

折り紙の老舗メーカー「トーヨー」社とのコラボレーションでは、「恐竜」「昆虫」「動物」ほか、各種図鑑とのコラボを多数展開中です。

コラボ商品「動く図鑑MOVE 恐竜おりがみ」

"超リアル"な恐竜が折れるという、こだわりの折り紙は好評を博しました。また塗り絵は、「遊びながら自然に学べる」と保護者の方から評価いただけたこともあり、どちらも人気商品となっています。

──最近だと、任天堂より発売のNintendo Switch専用ソフト『あつまれ どうぶつの森』の図鑑を刊行していますよね。

シリーズ最新作「講談社の動く図鑑 MOVE あつまれ どうぶつの森 島の生きもの図鑑」

佐藤 2022年7月29日に発売されたシリーズ最新作「講談社の動く図鑑MOVE あつまれ どうぶつの森 島の生きもの図鑑」は、ゲームに登場する島の生きものたちを、「講談社の動く図鑑MOVE」が徹底解説することで、現実世界とゲーム、どちらの生きものの生態も学べる図鑑になっています。

発売前から反響があり、発売後すぐに、重版が決まりました。

広くターゲットにリーチできるのは、総合出版社の強み

──コラボ商品のヒットの要因として、総合出版社の強みを活かした発信やプロモーションができることも、影響していると思いますか?

佐藤 そうですね。約5万のフォロワーを抱える「講談社の動く図鑑MOVE」の公式Twitterアカウントでの商品情報発信や、「MOVE」の図鑑自体への折込チラシなど、「MOVE」読者とコラボ商品を、リアルでもオンラインでもつなぐことができるのは、強みのひとつだと考えています。

「講談社の動く図鑑MOVE」のTwitter公式アカウント

ほかにも、講談社には未就学児や小学生を読者に持つメディアがありますから、組み合わせることでリーチを拡大できると思っています。たとえば、セガトイズ社とコラボレーションした「マウスでバトル!! 恐竜図鑑パソコン」の際には、講談社の児童向けヒーロー雑誌「テレビマガジン」とのタイアップを実施しました。これも「カッコいいもの好きの子どもたちに訴求できた」と喜んでいただけました。

「テレビマガジン」とのタイアップページ

──熱量の高い「MOVE」読者はもちろん、商品のターゲットに広くリーチできるのは、総合出版社ならではですよね。ちなみに、読者の声を活かした商品開発なども可能なのでしょうか?

佐藤 はい。「講談社の動く図鑑MOVE」には、「MOVE研究員」という読者組織があります。MOVEが大好きで自分で夢中になっているものがある小学生を「研究員」として認定しており、現在20人ほど在籍しています。

研究員の声=リアルな子どもの声ですから、彼らの意見を商品開発や商品モニターなどにご活用いただけるのも、MOVEの強みだと考えています。

「講談社の動く図鑑MOVE」の最大の強みは、子どもたちに愛されていることです。ぜひ親子に向けてアプローチしたいとお考えの企業の方には、コラボレーションするパートナーしてMOVEをご検討してもらえたらうれしいですね。

きっと"ワクワク"が詰まったコラボ商品が生まれるはずです。ぜひ一緒に、子どもたちの笑顔をつくりましょう。

「子どもが大好きなお菓子とのコラボは、実現したい夢のひとつです」(佐藤)

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