講談社の多様なコンテンツを最大限活用していただくことを目的に、メディアビジネスの新たな価値創造を目指す「講談社メディアカンファレンス 2021」。11月18日(木)に完全オンラインにて行われました。今年は2年ぶりにメディアアワードも再開。もりだくさんの内容で行われたイベントの概要を、C-station チーフエディター 前田 亮がレポートします。
オンデマンド動画プログラム「学び動画」は、現在も視聴可能です。
下記URLからご登録のうえ、ご覧ください。
なお、当日のLIVEプログラムについても、12/1(水)よりアーカイブを配信予定です。
https://client.eventhub.jp/form/61187078-bc51-4a79-8bcd-5dcf5965d89b?isTicketSelected=true
昨年に引き続き、今年も池袋の複合型ライブエンターテイメント施設「ミクサライブ東京」からのライブ中継で完全オンライン開催となった「講談社メディアカンファレンス 2021」。2020年は新型コロナウイルスの感染拡大により実施を見合わせていた、優れた広告企画を顕彰する「メディアアワード」も再開し、さらに進化した内容となりました。
イベントは、講談社 代表取締役社長・野間省伸の挨拶から始まりました。以下はその抜粋です。
講談社 代表取締役社長・野間省伸 挨拶
講談社 代表取締役社長 野間省伸
野間 本日は弊社が主催する複合型オンラインイベント「講談社メディアカンファレンス 2021」をご試聴いただきまして、まことにありがとうございます。
昨年は新型コロナウイルスの流行により、メディアビジネスとしては初めての完全オンラインイベント「講談社メディアカンファレンス 2.0」を、ここ池袋にあるエンターテイメント複合施設ミクサライブ東京から配信させていただきました。不慣れな部分も多かったのですが、大変多くの方々にご試聴いただき、激励のお言葉もいただきました。心より感謝申し上げます。
「講談社メディアカンファレンス 2021」、新ロゴについて
さて、今回ご試聴いただく「講談社メディアカンファレンス 2021」は、<Inspire Impossible Stories 新しいカタチで届ける、繋げる>をテーマとさせていただきました。
Inspire Impossible Storiesは講談社が1909年の創業以来大切にしてきた「おもしろくて、ためになる」をベースにして講談社とはどんな会社か、何のために存在するのかを発信するためにつくり出した言葉です。講談社の頭文字「K」をあしらった新しいコーポレートロゴとともに、2021年4月に世界に向けて発表いたしました。
講談社はコンテンツのグローバル化を一層進めてまいります。イングランドプレミアリーグ・リバプールフットボールクラブとのパートナーシップ契約を結んだのもその一環です。
前年比120%見込み。好調な講談社のメディアビジネス
さて、講談社の2021年ですが、今月末で弊社の会計年度が終了いたします。おかげさまで数多くのヒットコンテンツに恵まれ、近年の業績を大きく上回る増収増益となりそうです。お取引先のみなさまには、この場を借りて感謝申し上げます。
また、メディアビジネスにおいては、広告収入が前年比120%を超える見込みで推移しており、デジタル広告が広告収入全体の7割に迫る勢いで伸長しております。講談社はInspire Impossible Storiesの理念のもと、引き続き、出版とメディアビジネスの再発明にチャレンジしてまいります。
「講談社メディアアワード 2021」贈賞式
続いて、「講談社メディアアワード 2021」の様子が動画で紹介されました。
優れた広告企画を顕彰する、講談社のメディアアワード。今回は「広告主様と講談社による"未来志向"の広告企画」を審査対象に、6名の審査員による審査を経て、2021年の受賞企画が決定。講談社のアセットを最大限に活かした、多彩で訴求力のある8企画が受賞しました。
同アワードの審査員を務めたのは、以下の6名です。
谷口優氏/株式会社宣伝会議 出版・編集取締役 月刊『宣伝会議』編集長
嶋野裕介氏/電通Zero クリエーティブ・ディレクター PRディレクター
佐藤夏生氏/EVERY DAY IS THE DAY クリエイティブディレクター Co-CEO
長田新子氏/一般社団法人渋谷未来デザイン 理事・事務局次長
バービー氏/タレント
前田亮/講談社 メディア開発部担当部長 C-stationチーフエディター
審査を経て今年メディアアワードを受賞したのは、以下の8企画です。イベントや商品とのコラボレーションや雑誌・マンガとウェブ、SNSを連動させたマルチメディア展開など、多彩で訴求力のある企画が揃いました。
1)株式会社アルビオン×ViVi
2)株式会社NTTドコモ×週刊少年マガジン
3)一般社団法人JAXURY委員会
4)株式会社セガトイズ×講談社の動く図鑑MOVE
5)学校法人同志社×モーニング
6)日本マクドナルド株式会社×おともだち
7)森永乳業株式会社×ゲキサカ
8)株式会社ユーグレナ×月刊シリウス
アワードを受賞されたみなさまとの記念撮影
後列、審査員6名と講談社 代表取締役社長 野間省伸(中央)
前列、受賞された企業のみなさま
最初に、審査員のひとりである、株式会社宣伝会議 谷口優氏から全体講評のあと、アワードを受賞した各企画について、それぞれの審査員より講評が行われました。
全体講評
谷口 講談社のメディアアワードは、選定基準にコミュニティ力やコンテンツ力、課題発見・設定力など、編集者のアジェンダ設定力が審査基準として盛り込まれているのが非常に独創的だと思います。受賞されている企画すべてがどれもがユニークで、バラエティに富んだラインナップになっていて、楽しく審査させていただきました。
審査員による講評
佐藤 JAXURYの企画は、単純にプロモーションやキャンペーンを超えて、企画に体重がのっている。まさにアイデアはこういう覚悟がないとダメだと思います。いいアイデアを生むためには、個人の思いが必要です。僕はよく「透明なエゴ」という言い方をしていますが、思いが広がっていくためには個人の思いやエゴが透明になっていくことも必要です。今日受賞のみなさんのスピーチを聞きまして、強い思いがあるからこうした企画が実現できたんだとあらためてわかりました。
長田 同志社さんやユーグレナさんのように、研究や材料などの難しいことを、IPと組み合わせてどう伝えていくのかという部分で勉強になりました。みなさんと講談社さんの掛け合わせの重要さも感じました。
嶋野 セガトイズさんの恐竜パソコンは、講談社の動く図鑑『MOVE』と組むことで、実際の購入者である親に対して「おもしろいだけではなくて勉強にもなるだろう」と思わせるという着眼点が本当にいい。マクドナルドさんの「なりきりマクドナルド」は、子どもが必死につくっている姿を見た親に「今日はマクドナルドに行こう」と思わせる効果がある。少し難易度が高いので、親が手伝うなど親子で楽しめるのも素晴らしいと思います。
前田 今回受賞された8つの企画は、まさしくどれも生活者の方に対して、おもしろくてかつ役に立つことを実感させる企画です。
NTTドコモさんの企画は、マンガIPが持っている訴求力と、ユーザーの方が投票で好きなクリエイティブを選ぶという参加型の双方性の流れを組み込んでいて、非常に大きな成果を上げたということを認識しました。まさしく2021年現在でのマーケティングの王道を歩んでいるという印象を受けました。
バービー 私が今回いいなと思ったのは、森永さんとゲキサカさんの企画でした。コロナ禍で問題を抱えた学生スポーツ界と、ゲキサカさんと森永さんの課題や問題点が一気に解決してしまうのがすごいと思いました。そして、こんな魔法のようなプロジェクトなのに、いやらしさがまったくなく、誰もがハッピーになるところにも感動しました。来年以降も広告とエンタメがビックリするようなコラボを生むようなものを見せていただくことを期待しています。
谷口 私はアルビオンさんの商品のファンなんですが、若年層との接点をつくりたいアルビオンがViViさんをパートナーに選んだのはすごいと思いました。広告業界にアワードはたくさんありますが、自社が主語ではない企画は自社だけではなかなかできません。講談社メディアアワードが、こうしたメディアの使い方がもっと伝わって広がっていくきっかけになるアワードになるといいなと思っています。
成長し続ける講談社のライツ・メディアビジネス
メディアアワードの発表&贈賞式のダイジェストに続いて、2021年の事例を中心に、講談社のバラエティあふれるメディアとそれぞれのメディアのトピックス、ビジネス事例、さらには話題を呼んだ映像化作品、さまざまなコラボレーション事例が紹介されました。
紙とウェブメディア以外でもさまざまなコンテンツを発信している講談社
デジタルコンテンツでは、月間4.5億PVのトラフィックを活用したウェビナー&リード獲得が大成功し、2021年9月期に過去最高PV&UUを更新した「現代ビジネス」や、世界中の良質記事を日本の読者に届け、SDGs・LTBTQの広告出稿が伸長し、動画コンテンツも続々発信している「クーリエ・ジャポン」など、さまざまなメディアコンテンツが紹介されました。
アニメ化では、『五等分の花嫁』『転生したらスライムだった』など、2021年にアニメ化された人気作品が紹介されました。
また実写作品では、興行収入44.6億円、観客動員数330万人を記録した2021年実写映画No.1大ヒット『東京リベンジャーズ』や、テレビドラマ化でも話題となった超リアルな交番女子物語『ハコヅメ』などが紹介されました。
さらに、2021年から22年にかけて公開される講談社マンガのアニメ化・実写化の映像作品についても、特別公開されました。
学びコンテンツLIVE 編集長ホンネトーク Part2
続いて、「学びコンテンツLIVE 編集長ホンネトーク Part2」と題し、「メディア、そしてブランドが創るコミュニティの可能性 ― 共創の中に、これまでにない価値を生み出す」をテーマに、株式会社コーセー 宣伝部 宣伝企画課 中村 豪氏をお迎えして、株式会社講談社 第二事業局 「FRaU」編集長 兼 プロデューサー 関 龍彦とのトークセッションが行われました。
左からモデレーターを務めた、
株式会社宣伝会議 出版・編集 取締役 月刊『宣伝会議』編集長 谷口 優氏
株式会社コーセー 宣伝部 宣伝企画課 中村 豪氏
講談社 第二事業局 「FRaU」編集長 兼 プロデューサー 関 龍彦
このトークセッションの模様は、後日C-stationで詳しくご紹介します。
2022年度のメディアビジネス戦略〜顧客基点のソリューション〜
最後に、講談社「2022年度のメディアビジネス戦略」について、講談社 ライツ・メディアビジネス局 メディアビジネス部 局次長 兼 部長 鈴木 伸育が説明しました。その一部をご紹介します。
鈴木 これまでメディアビジネス営業が2015年から掲げてきた「出版広告の再発明」は、従来の広告枠セールスからコンテンツ基点のソリューションへのシフトを目指したものでした。おかげさまで質量ともに一定の成果を収めることができました。さらにその進化をはかるために、新たなスローガンを加えることになりました。
それは顧客基点のソリューションです。
講談社にとっての"顧客"とは、B2C領域においては読者を含む生活者、B2B領域では広告主さまを指します。
顧客基点の発想をするためには、データがとても重要になります。そのために私どもは、独自のしくみやプラットフォームを開発してまいりました。生活者については講談社の広告プラットフォーム「OTAKAD(オタカド)」を中心に、メディア利用状況を計測しております。さらにこのたび、生活者インサイトを分析するために、新しく「メディア・コミュニティ・ラボ」を2022年1月に設立。これは読者調査や分析を役割としています。詳細につきましては2022年1月以降にリリースさせていただきます。
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講談社の2022年のメディアビジネス戦略の詳細、本プレゼンテーションの続きは、12月1日(水)よりイベントサイトにて、アーカイブ配信されます。未エントリーの方も、こちらからエントリーいただければ、ご視聴可能です。
※エントリー済みの方は、こちら
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エンディングでは、鈴木よりあらためて視聴者の皆さまへ、感謝の挨拶がされ、「講談社メディアカンファレンス 2021」は閉会しました。
●開催概要
名 称:講談社メディアカンファレンス2021
テーマ:Inspire Impossible Stories 「新しいカタチで届ける、繋げる」
日 時:2021年11月18日(木)13:00〜15:00
形 式:完全オンラインイベント(ライブ配信+収録動画)
プログラム:①メディアアワード ②学びプログラム ③講談社の最新トピックスのご紹介
お申し込み:事前エントリー制(無料)
主催: 株式会社講談社
協力: 株式会社宣伝会議
C-stationでは後日、6つのオンデマンド動画プログラム「学び動画」についても詳しくご紹介していきます。
なお、オンデマンド配信の「学び動画」は、1月31日(月)までの期間、自由にアーカイブ視聴できます。また営業担当者への質問も期日まで行うことが可能です。ぜひご視聴ください。
「学び動画」は、2022年1月31日(月)までアーカイブ視聴可能!
下記URLよりご登録のうえ、ぜひご覧ください。
https://client.eventhub.jp/form/61187078-bc51-4a79-8bcd-5dcf5965d89b?isTicketSelected=true
※すでにエントリー済みの方は視聴ページよりご覧ください。
<以下、ラインナップ>
・日本の「ほんもの」「心地よさ」を世界が必要とする時代── JAXURY(ジャクシュアリー)が目指すこと
・今、⼤きく変わる「共働き世帯」という新たなマーケットの可能性
・サッポロビールは、なぜ"出版社"のデータに着目したのか?── "未来"の顧客のインサイトを探る、データ活用法
・販促からブランドコミュニケーションまで── メディア特性を活かした、多様な目的に応える講談社の動画マーケティング
・ユーグレナと人気マンガ『はたらく細胞』のコラボ動画に見る なぜ企業はマンガをマーケティングに活⽤するのか
・「恐竜図鑑」とのコラボ商品が4万台売上のヒット! 遊びと学びを⼀体化させた「エデュテインメント(教育×遊び)」の魅⼒と可能性