出版業界初の取り組み！ メディアブランドとコンテンツ価値を可視化するプロジェクト「新M-VALUE（雑誌広告効果測定）」──プレ調査実施、9月7日（火）結果報告セミナー

2013年にスタートした、業界横断のプロジェクト「雑誌広告効果測定調査M-VALUE」。従来の「雑誌広告調査」から「雑誌＋デジタル広告調査」への転換を図るべく、「新M-VALUE」として、新たに生まれ変わりました。すでにプレ調査は実施、9月7日（火）にはその結果報告を兼ねたセミナーも実施予定です。

「M-VALUE（雑誌広告効果測定調査）」とは？

2013年にスタートした「M-VALUE（雑誌広告効果測定調査）」は、雑誌広告に関して、業界共通で利用できる客観的な基準値を整備・蓄積すること、また、得られた結果を雑誌広告の効果検証やプランニングに活用していくことを目的にスタートした共同プロジェクトです。各出版社からの雑誌エントリーと、広告会社、およびビデオリサーチの出資による共同調査で実施されています。

調査は、一般社団法人日本雑誌協会（理事長 堀内丸恵）と一般社団法人日本雑誌広告協会（理事長 中部嘉人）が中心となり、株式会社ビデオリサーチ（社長 望月渡）の協力のもと、行われています。

デジタル広告も調査対象とした次世代効果測定「新M-VALUE」

両協会では、「雑誌広告効果測定調査M-VALUE」を2013年10月の第1回調査から2019年の第6回調査まで実施。2020年に、従来の「雑誌広告調査」から「雑誌＋デジタル広告調査」への転換を図るべく、プロジェクト体制の改編とともに、「新M-VALUE」として、調査アウトラインの再設計に着手しました。

「新M-VALUE」調査の背景

「M-VALUE」が調査スキームの再構築を始めた背景には、時代の変化に伴い、雑誌メディアが単体の広告効果だけでなく、そのメディアブランドとコンテンツ価値が、WEB・モバイル・SNS・電子雑誌などに転換されたとしても広告効果として反映されるのか、雑誌読者をコアにしてどれだけ拡がっていくのかを求められるようになったことがあります。

これらを解明するために、「新M-VALUE」ではプロジェクト体制を再編し、全体戦略を担う「コアワーキンググループ」と「調査設計チーム」の2チームに分けています。
・コアワーキンググループ：JAA、日本雑誌協会、日本雑誌広告協会を連携させる、プロジェクトのハブとして機能し、各団体間での報告・交渉などを担当。
・調査設計チーム：コアワーキンググループの傘下で実務的な役割を担うべく、調査やデジタル広告の知識とスキルの高い、各社からのエキスパートで構成され、具体的な調査設計と精度の高い実行を担当。

以上の体制で討議を重ね、今回のプレ調査を実施するにあたり、下記事項を事前に決定しています。

●デジタル広告の測定においては、アンケートに加えて、アクセスログの分析を行う。
●それぞれのメディアで十分な調査環境を整えるため、全体を雑誌のみのPart1と、雑誌＋ウェブメディアのPart2という、2度のタイミングに分けて実施する。
●ウェブメディア横断調査の実現のため、共通基盤として、トレジャーデータのインフラを活用。
●各ウェブメディアにおける読者の行動履歴を抽出し、ビークル別に様々なデジタル行動特性を把握するため、広告会社3社のDMPで取得IDを識別し、データ連携を行う。

出版業界初の取り組みとなる「新M-VALUEプレ調査」

こうした新たにスタートした「新M-VALUE」。その「プレ調査」が、出版社6社（講談社、光文社、小学館、集英社、文藝春秋、マガジンハウス）、広告会社3社（電通、博報堂ＤＹメディアパートナーズ、ADKマーケティング・ソリューションズ）による共同プロジェクトとして、2020年11月から2021年3月にかけて、各出版社の本誌とデジタルメディア（計10ビークル）を対象に、調査手法の開発と実査が行われました。

いずれも出版業界において、初の取り組みとなります。

なお、調査結果の詳細については、日本雑誌協会と日本雑誌広告協会により集約。今秋以降、さまざまな機会において、メディアデータとして公開するほか、蓄積されたノウハウは、各方面でのメディア研究の場で活用していく予定です。

その第一歩として、2021年9月7日（火）に、公益社団法人 日本アドバタイザーズ協会（以下JAA）と共催で、『DXで進化する雑誌メディア広告の真価を探る～次世代効果測定「新M-VALUE」のこれから～』と題したオンラインセミナーの開催が予定されています。

本調査では、今後も出版社が手掛けるメディアビジネスの信頼性や価値の向上を図り、データに基づくプランニングや取引の活性化に貢献することを目指しています。セミナーでは、新たなメディアビジネスの知見に出会えるのではないでしょうか。

調査結果の報告を兼ねた「オンラインセミナー」の概要

・日時：2021年9月7日（火）13:30〜14:45
・参加費：無料
・配 信 ：Zoomウェビナー ※事前登録が必要になります。
・申し込みURL：https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_kn8hwvqLTmmkOfnaG238Sg

（セミナーの内容）
第1講　新M-VALUEプレ調査・基本設計について／(株)講談社 長崎 亘宏 氏（M-VALUEワーキンググループ）
第2講　新M-VALUEプレ調査 ケーススタディ紹介／(株)ビデオリサーチ 中山 不尽子 氏（M-VALUEワーキンググループ）
第3講　パネルディスカッション／日本たばこ産業（株） 日江井啓太 氏（パブリックリレーション部メディア担当課長）、(株)小学館 河村 英紀 氏（M-VALUEワーキンググループ）、(株)博報堂DY-MP 瀧川 千智 氏（M-VALUEワーキンググループ）

「新M-VALUEプレ調査」概要

今回はプレ調査という位置づけ。次回以降の本調査に向けて調査手法と調査結果を検証。
① 2020年11～12月実施の「Part1：本誌のみの調査」と、2021年1～3月実施の「Part2：本誌＋ウェブメディア調査」の2部構成で調査。
②Part調査では、QRコードが入った4色１ページのアンケート回答者募集広告を共通で掲載するとともに、メールマガジンなどによる誘導も実施。このような公募で得た調査パネルとともに、ビデオリサーチが保有する調査パネルを活用する、2系列による母集団を形成。
③Part2調査では、2021年１月から調査を開始し、こちらは本誌＋ウェブメディアを対象とし、計7ビークル（3雑誌／4ウェブメディア）にて実施。Part1同様、回答者を公募（ウェブメディアの場合は調査媒体のディスプレイ広告に掲示）するとともに、ビデオリサーチ保有の調査パネルを併用。
④オンライン調査については試験的に、トレジャーID（グローバルTDID）と連携する共通計測タグを導入。複数のDMP間でデジタル行動を識別しながら、対象ビークル単位で行動特性の計測を実現。

【調査対象ビークル】※50音順
Part1：with、週刊現代（ともに講談社）、週刊文春（文藝春秋）
Part2：美ST.ONLINE（光文社）、美的、美的.com（ともに小学館）、BRUTUＳ（マガジンハウス）、MAQUIA、マキアオンライン（ともに集英社）、mi-mollet（講談社）

【プロジェクト体制】※50音順
●コアワーキンググループ：
小濱千丈（文藝春秋）、長崎亘宏（講談社）、平田重遠（電通）、前川昌子（博報堂ＤＹメディアパートナーズ）　、矢代卓（マガジンハウス）

●調査設計チーム：　
長崎亘宏（リーダー／講談社）、河村英紀（小学館）、古賀路（集英社）、佐藤小悠紀（ADKマーケティング・ソリューションズ）、瀧川千智、植草美和子（博報堂ＤＹメディアパートナーズ）、長勲（マガジンハウス）、中村一喜（電通）、中山不尽子、忽滑谷健一（ビデオリサーチ）、森川正人（光文社）

【本件に関するお問い合わせ先】
■日本雑誌協会　
　〒101-0051　東京都千代田区神田神保町1-32
TEL：03-3291-0775　FAX：03-3293-6239
担当：三科
■日本雑誌広告協会　
　〒101-0051　東京都千代田区神田神保町1-32
　TEL：03-3291-6202　　FAX：03-3291-6240
　担当：堀埜　　
■ビデオリサーチ　コーポレートコミュニケーション部
　〒102-0075　東京都千代田区三番町6-17
　TEL：03-5860-1723　　FAX：03-3556-8914