2019.05.24

ファッション誌『ViVi』で美容ブーム到来! 岩田編集長が語る"エントリー"戦略

デパート展開のコスメ(デパコス)ブランドに積極的な反応を見せる『ViVi』の読者たち。美容関連の企画は今、『ViVi』で急上昇しているジャンルになっています。

ViVi2019年7月号より

20代女子の圧倒的な支持を集めるファッション誌『ViVI』で今、美容関連の特集や連載が読者に注目されています。その背景について、岩田俊編集長に話を伺いました。

岩田編集長「結局、読者ニーズの変化に、細やかなを対応してきたことに尽きますね。もともとの『ViVi』は、とにかくファッションページをどこまで表現するかで、勝負していたところがありました。ところが、GUを始めとするプチプラブランドでも上手にトレンド入れたアイテムを売るようになったり、メルカリみたいなサービスが出てきたりして、ファッションの買い方に関する環境が変わってきたんです。その流れとリンクするようにSNSサービスも盛んになりました。特に、『ViVi』の場合はインスタですね」

『ViVi』はインスタグラムがブームになる前からアカウントを開設していました。

岩田編集長「ええ、編集部のアカウントのほかに、ViViモデルもインスタのアカウントを持ち、連携して情報を発信する仕組みを構築したのは、早かったと思います......。そしてインスタは、あっという間に、ViVi読者とって欠かせないツールになっていきました。その辺りから『ViVi』の美容ブームは始まったと思っています」

つまり......自撮り投稿と関係があるということでしょうか?

岩田編集長「そうなんです! 自撮りって、圧倒的に寄りの写真パターンが多くなるんですね。『ViVi』の読者としては、着ているトレンド服だけでなく、顔がカワイイという要素も、これまで以上に必要になったのです。 ViViモデルたちが美容に関することを、各自でSNS発信し始めたことも大きいと思います。『ViVi』本誌の人気記事ランキングで、美容系の企画が明らかに票を集めるようになり、ここ2年は、美容企画の割合を徐々に増やしていきました」

2019年2月号特別付録「春のきれい先取り! Beauty Book」

『ViVi』の美容企画の方向性は、決まったものがあるのでしょうか?

岩田編集長「2つの意味で"エントリー"あることを戦略的に意識しています。1つめは、"大人メイクのエントリー"です。基本的なプロセスを省くことなく、丁寧に誌面を作るようにしています。2つめは、"大人ブランド(デパートコスメ)のエントリー"です。ファッションでブランドアイテムとプチプラアイテムを上手にMIXすることと同じで、一流ブランドのアイテムを自分のメイクに取り入れたいViVi読者は潜在的に多いんですね。どのアイテムから購入すればいいのか、読者が安心できるような誌面を心掛けています」

誌面表現として『ViVi』ならではの手法はありますか?

岩田編集長「ファッション特集と美容特集でモデルを変えるファッション誌も多いと思いますが、『ViVi』は違います。美容特集でもViViモデルを必ず起用するようにしています。美容専門誌ではないので、トレンドメイクが完成すればOK、というわけにはいきません。ファッション X メイクがイメージ出来ることが必須だからです。あと意図的に、スキンケアは何かしら毎号掲載しています。切実な問題として、読者に寄り添っていきたいからです。1年半前にスタートしたスキンケア連載は、好きな連載ランキングで1位の常連になるほどの評価を読者から得られていますね。専属モデルのスキンケアへのこだわりもすごいので、彼女たちのお気に入りアイテムやケア方法なども、よく取り上げています」

最近では、売り場をリニューアルし、20代前半のエントリー層獲得に力を入れるデパートが出てきました。その流れで生まれたのが、ViVi2019年2月号の特別付録として展開した「春のきれい先取り! Beauty Book」(全46ページ)です。阪急百貨店が全面協賛した付録には、59ものデパコスブランドが掲載され、大きな反響が生まれました。まさに、メディアと流通が呼応した吉例と言えます。

岩田編集長「ファッションを疎かにするわけではないのですが、美容企画はもっと強化していきたいと思っています。本格的な美容にエントリーする際、『ViVi』が最も参考にしてもらえるメディアなれるよう頑張ります」

独自のコスメランキング制度を作るなど、ViVi読者に役立つさまざまなチャレンジを今後も続けていきたいとのこと。美容ブーム到来の『ViVi』に、是非ご注目ください!

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