広告が届かないと言われる現代。マンガを活用したプロモーションは、「愛される広告」として機能しており、企業×マンガ・キャラクターとのコラボレーションは増加の一途を辿っています。そこで今回、「C-station」では、"働く女性"に焦点を当てたアンケート調査を実施。20代以上の働く女性にマンガ×マーケティングはどのくらい有効なのか。アプローチすべきポイントはどこか。アンケート結果から紐解きます。
調査概要
・調査企画名:働く女性とマンガの親和性調査
・調査方法:WEB調査
・調査対象:ウェブメディア「女子部JAPAN」会員
・調査期間: 2022年11月24日〜27日
・有効回答数432名(構成比 20代 7.6%、30代 40.3%、40代 37.7%、50代以上 14.4%)
約7割はマンガ好き。働く女性にも「マンガ」は刺さる
オンオフともに忙しいと想像される働く女性たち。彼女たちは、そもそもマンガを読む習慣があるのでしょうか?
「マンガは好きですか?」という問いに対して、「好き」と回答したユーザーは76.6%。働く女性たちの多くがマンガ好きであることがわかります。さらに、27.8%のユーザーは「ほぼ毎日マンガを読んでいる」と答えました。
この結果から、忙しい毎日を過ごしている働く女性たちも、マンガには高頻度で接しており、愛着を持っていることがうかがえます。
20代以上の働く女性のうち、76.6%※がマンガを「好き」と回答。
※「とても好き(44.4%)」「好き(32.2%)」の合算(n=432)
27.8%が「ほぼ毎日マンガを見る」と回答(n=432)
好きな講談社マンガは『のだめカンタービレ』がトップ
講談社のマンガ作品で好きなものを聞いたところ、ドラマ化もされている2000年代のヒット作品『のだめカンタービレ』が1位に。次いで、2位の『きのう何食べた?』、3位の『東京卍リベンジャーズ』と、実写化され、話題となった作品がトップ3を独占する結果となりました。ちなみに5位にランクインした『ちはやふる』も映画化(2016年、2018年)された作品であり、今年マンガが最終回を迎えたことは、ネットニュースやSNS上で大きな話題となりました。
好きな講談社マンガを聞いたところ、1位は『のだめカンタービレ』で54票を獲得
(複数回答、n=432、総回答数=621)
マンガのグッズ購入は、7割以上が「経験あり」
マンガ好きな働く女性たち。次に、彼女たちとマンガ関連グッズとの親和性を探りました。
まず、「マンガ関連商品」や「コラボ商品」の購入経験について聞いたところ、72.5%のユーザーが「購入経験がある」と回答しました。
「マンガ関連商品」や「コラボ商品」の購入について聞いたところ、7割以上の人が「購入経験がある」と答えた(n=432)
購入した商品のトップは「雑貨」、次いで「文具」
では、働く女性たちは、実際にどのような商品を購入したのでしょうか? トップは雑貨、次いで、文具となりました。また、食品や飲料、ファッションアイテムの購入経験もあるなど、幅広い商品に興味を示していることがわかりました。
「雑貨」、「文具」の購入経験があるユーザーは、7割超という結果に(複数回答、n=312、購入総数=762)
幅広い価格帯のコラボアイテムを購入する働く女性たち
購入した商品の価格帯についても、調査してみました。最大のボリュームゾーンは、501円〜1,000円、1,001円〜3,000円でした。1,000円前後であれば、働く女性にとっての購入ハードルは決して高くないと言えそうです。加えて、5,001円以上という回答が6.7%となりました。このことから、欲しい商品、魅力的な商品であれば、働く女性はアクションを起こす傾向にあると見ることもできそうです。
購入したマンガ関連商品の主な価格帯(複数回答、n=312、購入総数=432)
グッズの主な購入場所は、書店、量販店、アニメショップ、コンビニ
マンガに関連するグッズを、働く女性たちはどこで購入しているのでしょうか。いちばん多い回答は「書店」(45%)でした。次いで、「量販店」(43.7%)、「アニメショップ」(42.8%)、「コンビニ」(40.2%)という結果となりました。書店やコンビニなどは、別の目的で訪れて、グッズを"ついで買い"しているのでしょう。また、「イベント会場」で購入している29.6%のユーザーは、グッズ購入もイベント参加の目的としている可能性もありそうです。
書店やコンビニなど、身近な場所でのグッズ購入の多さが際立った(複数回答、n=312、購入総数=667)
約半数が、マンガイベントの「参加経験あり」
続いて、働く女性とマンガ関連イベントとの親和性を調査した結果をご紹介します。
まず、「マンガ関連イベントの参加経験」を聞いたところ、52.3%のユーザーが「はい」と回答しました。この結果からも、グッズ購入同様、興味があるものについては、働く女性はアクションを起こす傾向にあると言えそうです。
イベントへの参加経験があるユーザーは、過半数を超えた(n=432)
参加したマンガ関連イベントは「原画展・展覧会」がトップ
働く女性たちが、実際に参加したイベントについても聞いてみました。トップは「原画展・展覧会」で80.7%。次いで、「コラボカフェ」が54.8%という結果となりました。どちらも、作品の世界観を体感できるという共通点があるのは、働く女性たちがイベントにおける体験価値を重視しているからと、見ることもできそうです。
マンガ関連イベントの参加経験は、「原画展・展覧会」、「コラボカフェ」が圧倒的に多かった
(複数回答、n=228、総回答数=387)
マンガ関連の情報源は、SNS・インターネット
働く女性は、マンガとのコラボグッズやマンガ関連イベントなど、興味があるものであれば、購入・参加など、アクションを起こす傾向にあることが今回の調査で見えてきました。そんな彼女たちはどこで情報を取得し、行動に移しているのでしょうか。調査結果では、「公式以外のSNS・インターネット」という回答が76.9%(332人)で、ダントツのトップでした。
次いで、「マンガ作品の公式発表から」も45.4%(196人)と、オフィシャル情報も同時に収集、重視していることがうかがえます。
「情報をどのように知るか」を聞いた調査結果。公式以外のSNSやインターネットという回答がトップとなった
(複数回答、n=432、総回答数=700)
まとめ
今回の調査結果から、働く女性もマンガが好きなユーザーは多く、マンガを活用したコミュニケーションは、十分に有効なのではないでしょうか。また、彼女たちが好きな作品は幅広く、目的に応じたマンガキャラクターを選定し、コラボレーションすることで、行動喚起までつながるアプローチが可能になるとも言えそうです。
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