創刊から41周年を迎えた「with」が新しいフェーズに突入。
雑誌「with」は内容を一新、デジタルメディア「with online」はHubメディアとなり、サブブランドメディア「共働きwith」はさらなる発展を目指し「with class」と名称を変更。今後、3つのメディアで、「with」ブランドを形成、発信していきます。
その詳細を、10月24日(月)に開催された「講談社 with 新メディア発表会@Zoom」より、ご紹介します。
総合女性誌を超えた、どこにもない新しいメディアへ
杉山 「with」は1981年の創刊以来、一貫して女性の人生を応援するメディアとして、読者に寄り添い、さまざまなエンターテインメントコンテンツを提供してきました。
2017年には、20〜30代の働く女性たちの「今知りたい!」がわかるWEBメディア「with online」をリリース。女性向け総合メディアとして国内最大級規模へ成長してきました。
撮影やイベント、座談会などwithの企画に積極的に参加し、発信してくれるwithのサポーター組織「withLab」も全国総勢約7000名と、女性メディアの読者会員コミュニティとしては最大規模となっています。
2021年7月には、結婚し子どもを持っても、自分らしく仕事も家庭も両立したい、という女性のために「with online」のサブブランドメディア「共働きwith」をローンチしました。そして2021年8月、40周年を迎えました。
講談社 第二事業局 with事業部長 杉山歩
2022年11月、新たなチャレンジとして、紙の「with」のウェブサイトであった「with online」を中心に、メディア「with」は新しいフェーズに入ることになりました。
普遍的なブランドコンセプト「働く女性の人生そのものを応援する」はそのままに、「with online」(WEBメディア)を「with」ブランドのHubメディアと位置づけ、インタビューメディアとして生まれ変わる「with」(雑誌)、「共働きwith」の発展系としてリニューアルする「with class」(WEBメディア)の3本柱で、総合女性誌を超えたまったく新しいメディアを目指していきます。
今後「with」は、雑誌と2つのWEBメディアによって、「with」ブランドを形成、発信していく
ヴィジュアルインタビューメディアとして生まれ変わる、雑誌「with」
新「with」/「with online」編集長 香月鉄平(以下、香月) 私からは、新しい「with」(雑誌)について解説します。
2022年12月より、「with」は新たに"ヴィジュアルインタビューメディア"として生まれ変わります。
「with」はもともと、41年前にカルチャーマガジンとして創刊されました。
メディアは時代を映す鏡ともいわれます。「with」も外部環境に合わせて媒体の色を変えてきましたが、実は創刊当時の「with」には、総合女性誌としてのイメージだけではない一面がありました。それが、「人に寄り添ったインタビュー」でした。
インタビュー記事を通して大好きな人の現在地を知り、あるいはさまざまな価値観や考え方に触れることで、人生をより楽しく彩るきっかけを提供する、そんなメディアを目指していきます。
新「with」では、3つのコンセプトを意識──「LOVE」「CHANGE」「NOW」
香月 コンテンツづくりにおいては、次の3つのコンセプトを意識します。
1. LOVE
ただ大好きな人、応援する人の良質なインタビューにふれる場の提供を目指します。被写体とより親密な世界観をつくりあげます。
2. CHANGE
インタビューという生きたケーススタディにふれて、人生をよりよく生きる契機をつくることを目指します。
3. NOW
演じ手はもちろん、作り手、クリエイターたちの言葉などにふれ、カルチャーの最前線を知ることを目指します。
なお、2022年12月15日に、ヴィジュアルインタビューメディアとして生まれ変わる新「with」を刊行する予定です。
表層的な属性によるセグメントは行わない
香月 新メディアは総合女性誌ではなく、インタビューを軸に、多くの読みものが並ぶ新メディアです。従って、旧来の総合女性誌が行ってきた年齢や性別などの表層的な属性によるセグメントは行いません。
取材先に紐づくファンや、クオリティの高いビジュアルを愛する方々、インタビューという読みもの、生きたケーススタディそのものを愛する方々を読者としています。
ユーザーを限定しないからこそ生まれる、「広がり」
香月 従来の総合女性誌ではなくなるので、タレントや俳優、研究者など幅広いインタビュー対象者に紐づき、さまざまな広告展開ができると考えています。
今までの「with」は総合女性誌として「28歳・独身・OL」という、かなり絞ったセグメントで展開していました。
新「with」では、年齢や性別はあまり意識していませんが、女性誌発であることは自分たちの強みでもあると考えていますので、働く独身女性に絞ったというより、取材先に紐づく強固なファンコミュニティや、新たなコンセプト・世界観に共感していただける方、ビジュアルにこだわった誌面のファンになってくださる方などに刺さる広告展開を考えています。
質の高いインタビューは、「生きたケーススタディ」として、混沌とした不確実性の高い世の中を生きていくうえで、ある種の指針になると思います。そういったコンテンツを楽しむ方に届く商品やサービスであれば、確実に読者に届くと考えます。
ファッション、美容記事は「with online」で展開
香月 従来の雑誌「with」が担ってきたファッション、美容記事はポータル的な役割を持つ「with online」で展開していきます。「with」では商品を紹介するような美容ページや、「30日間着回し」のようなファッション企画は行わないつもりです。ただし、インタビューに紐づくファッション的な見せ方、美容的な見せ方は可能です。
共働き世帯に寄り添う「共働きwith」がさらに進化──「with class」
「with class」(旧 共働きwith)編集長 岡本朋子(以下、岡本) ここからは「with class」について解説します。
「共働きwith」は2021年7月に、「with online」のサブブランドとして実験的な形でスタートしたWEBメディアです。共働き家庭が増えているなか、多くの企業からご注目をいただいています。
オリジナル連載も好評で、数多くの書籍化が実現しました。読者コミュニティも着実に大きくなり、確かな手ごたえを感じています。
そこで、サイトをさらに拡張するために、「共働きを応援する」というコンセプトはそのままに、媒体名を「with class」と一新し、新たな一歩を踏み出すことにしました。
大人としての"クラス感"、"暮らす"ことを大切にしたメディアというダブルミーニングとなっている「with class」
「教育」「住まい」「時短」で興味関心を惹きつける
岡本 「with class」には読者へのインタビューやアンケートリサーチから見えてきた、読者にもっとも興味関心のある3つのカテゴリを設定しました。順番に解説します。
1. 教育
「with class」読者は独身時代に自分への投資にあてていた熱意をそのままの大きさで子どもの教育にシフトさせています。「with class」では教育にまつわる情報をマンガでわかりやすく届けるほか、まさにいま、ご自身のお子さんの教育に取り組んでいらっしゃる著名人の連載など、共感度の高いコンテンツを展開し、人気を博しています。
今後は、講談社ならではの知見とブランド力、信頼をもとに、ウェビナーや商品開発にも力を入れていけたらと考えています。
2. 住まい
特にいま、読者の関心が高いのが住居の購入、住まいの充実に関わるコンテンツです。「with class」読者は第1子を出産し、教育環境のよいエリアへの住み替えを検討、コロナ禍でリフォームやインテリアを一新しておうち時間の充実を図りたいという熱が高まっています。
そこで私たちは、住宅購入のノウハウを1年間かけて学ぶ「住まいを学ぶプロジェクト」や、モデルルームレポートなど、ファッション誌発のメディアとは思えないほどの住まいのコンテンツの充実を図っています。
今後ますますこの分野に注力して、共働きにベストな住まいを提案できるような存在になりたいと考えています。
編集長の岡本自らが体験取材する「モデルルームリポート」
3. 家事時短
「共働きを諦めない」あらゆる道具やサービスを駆使して、家事を楽に効率よくこなしていく。それこそが今後の日本で豊かに暮らすもっとも確実な方法です。「with class」は共働きを楽に、楽しく、アウトソーシングの文化を広めて合理的な手抜きを「賢い」と称賛します。
私たちは「with class 共働き大賞」というアワードをつくり、美容、家電、食品などテーマ別に、すぐれた商品を各分野の識者と読者の評価をもとに選び、アワードに選定された商品やサービスを世の中に広めていきたいと考えています。
圧倒的な拡散力が期待できる「with class 共働き大賞」
「with」40年の歴史が生み出す、強み
岡本 ほかにも、連載「共働き研究所」では、厚生労働省に改正育児・介護休業法により10月1日から施行された「産後パパ育休」(出生時育児休業)や「育児休業の分割取得」の取材に行ったり、クライアント企業の人事制度や福利厚生制度を取材したりと、多角的に記事をつくっています。
私たちの強みは「with」40年の歴史に支えられたタレントや識者の方々とのおつきあい、講談社のコミック編集部を経た編集者がつくる、クオリティが高いオリジナルマンガ、そしてどこよりも編集部との結びつきが深い読者コミュニティです。どんなカテゴリでも、伝えたいモノ・コトの縦軸、伝える手段の横軸で、情報を最適な形で読者に届けることに注力していきます。ぜひご期待ください。
「with class」と相性のいい商材や企業
岡本 「住まい」に関しては、住宅メーカーやインテリアメーカー、住まいのプラットフォームのほか、掃除や収納、寝具とも相性がいいと思います。住まいのプロジェクトなど、多彩な企画で魅力的にご紹介できると思っています。
「教育」に関しては、教育系のサービスや知育玩具、文具などとの相性がよいと考えています。「共働きwith(現 with class)」では、現役高校生の連載「開成ボーイ、ぎん太のおうち遊び勉強法」がものすごい勢いでバズり、書籍化も実現しました。書籍を経由して、いろいろなものが売れる状況が実際にできていますので、連載を通して商品やサービスの魅力を伝えていくような企画もご提案できると考えています。
「家事時短」では、家電、時短系のサービスとの相性のよさはもちろん、読者が関心の高い、時短美容や"ご褒美"美容系にもメディアとして注目していく予定です。
従来のメディア運営を脱却した、新しい挑戦に邁進
杉山 「with」は、いままでの雑誌とオンライン、SNSといった従来のメディア運営を脱却し、「with online」というHubの下に2つの「with」をつくるというトライアルをしてまいります。ぜひ新しい「with」にご注目ください。
・ヴィジュアルインタビューメディアとして生まれ変わる、雑誌「with」の媒体資料はこちら
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