2021.10.19

【好評につき、第2回! 講談社のVR体験会!】講談社のVR技術と、女性誌コンテンツとのコラボレーションによって生まれる、新たな可能性

2015年、講談社は「出版の再発明」を掲げ、以来、VR活用の取り組みを強化しています。
VRコンテンツの中でも、講談社写真部は「実写映像制作」に特化。その強みなどを前回ご紹介しました。同時に開催した「VR体験会」は多数の応募があり、好評につき、第2回を実施することとなりました。本記事では、写真部の齋藤 浩が「成功するVRコンテンツに必要な要素」や「講談社女性メディアとコラボするメリット」について解説します。

※記事の最後に、「講談社のVR体験会(無料)」のご案内があります。

講談社 写真部 齋藤 浩


VRコンテンツの価値を左右する、"現実を超えた"体験


──「実写制作」に強みを持つ、講談社写真部のVR動画制作。総合出版社ならではの強みとは、どこにあるのでしょうか?

齊藤 講談社には、マンガやアニメ、雑誌やデジタルメディアなど、さまざまなアセットがあります。そうしたキャラクターIPや媒体とコラボレーションしたVRコンテンツを提供できることは、総合出版社ならではの、大きな強みと言えるでしょう。

講談社写真部は、そのなかで「実写制作」を主に担っていますので、「人気雑誌(またはメディア)と連動したVR企画」が実現可能です。

これまでも、雑誌連動のVRコンテンツや講談社の社内向け教育コンテンツなど、さまざまな「実写VRコンテンツ」を制作してきました。たとえば『ヤングマガジン』では、グラビアアイドルと同じ場所で、まるで同じ時間を過ごしているような体験動画を制作し、雑誌の付録にしたこともあります。

最近では、「宝塚歌劇団」とコラボレーションし、最前列の"さらに前"からのスペシャルな視点で、公演の映像が楽しめるVR動画を制作・販売した事例もあります。

講談社 写真部が制作した、宝塚歌劇のスペシャルイベント「TO THE NEXT TAKARAZUKA―挑戦しつづける宝塚歌劇―」限定商品として販売された、宝塚歌劇ミュージカル浪漫『はいからさんが通る』のVR映像のワンシーン 画像出典:FRIDAY DIGITAL

スマホで気軽に楽しめる「3DVR」の魅力

──講談社のアセットを活かせる以外にも、「講談社VR」の強みがあれば、教えてください。

齊藤 はい。宝塚歌劇団とのコラボもそのひとつですが、講談社のVR動画で内外から評価が高いのが視野180度の「3DVR」です。これはスマートフォンにVRゴーグルをセットするだけで、奥行のある動画を楽しめる気軽さが特徴です。

特に舞台(リアルイベント)との相性がよく、自宅にいながら、劇場にいるような仮想体験を味わうことができます。加えて、VR動画内で「目が合う」といった演出(ファンサービス)を意識的に盛り込むことで、ファンの満足度を高めやすいコンテンツでもあります。

気軽に、高い満足度を得られる──。この3DVRの特徴を活かしたのが、さきほどの宝塚歌劇ミュージカル浪漫『はいからさんが通る』のVR映像です。

普段では見られない迫力の最前列・オーケストラピットアングルで収録したVR映像を制作。憧れのトップスターが自分のところに来るような錯覚や、手を伸ばせば届きそうな臨場感を演出できたことで、大きな反響を呼び、ライブ配信では10万再生を記録しました。SNSなどでもVR動画に対して『尊死』という最上級の賛辞が非常に多く寄せられました。

ユーザーに話しかける演出も、VR動画では臨場感があり、高い満足度につながる
画像出典:FRIDAY DIGITAL

──臨場感がある映像体験を活かした「演出」も重要なファクターなのですね。

齊藤 VRコンテンツにおいて重要なのは「現実を超える体験」なんです。ありえないはずの現実が、仮想現実として味わえる。そこにVRコンテンツの本質があり、価値があるのです。

ですから、本来であれば、絶対に体感できない「プレミアムな体験」を届けることが、VRコンテンツ成功のカギとも言えるわけです。

深く刺さるが生む大きな効果! 講談社「VRコンテンツ」の活用法

──講談社写真部のVR動画は、スチール撮影で培ったノウハウを最大限に活用し、低価格・高品質なVR動画を制作可能です。実写のVR動画は、どのようなユーザーと相性がいいと言えそうでしょうか?

齊藤 前述した、雑誌連動による「有名人をキャスティングしたVR動画」と、「宝塚歌劇団の公演のVR動画」には、共通点があります。

どちらも、目の前に人がいるような演出によって、特別感を創出している点です。これは、"ファン向け"のコンテンツとして非常に有効であり、「◯のファン」という特定層には、非常に相性がいい傾向にあります。

舞台、ライブなどのエンタテイメント全般と相性がよく、特に「憧れのあの人に、すぐ近くで、マンツーマンで会える」という状況をつくり出すことができるので、熱量の高いファンを獲得する施策としても有効にご活用いただけると思います。

VRの持つ「没入感」が、感動体験を生む

この特徴を活用すれば、地方自治体とコラボして、憧れの俳優やアイドルと一緒に旅をするようなVR動画や、インフルエンサーが"自分だけ"に語りかける「最強のプロモーション」コンテンツを制作することだって可能です。

──「深く刺さる」は、エンタメの文脈以外でも、活用法がありそうですね。

齊藤 はい。SDGsのゴール達成に向けて、社会や環境課題を「自分ゴト」化してもらう、きっかけづくりにも効果を発揮します。

たとえば2年前、アメリカでシリア難民の寄付を募ったところ、思ったほど寄付金が集まらなかったといいます。そこで、VRを使って実際にシリア難民の様子を疑似体験してもらったところ、まるで自分がシリアの難民に囲まれた気分を体感でき、信じられない額の寄付金が集まったそうです。

ほかにも、社員研修などで、社長や会長が、社員一人ひとりに自分の思いを伝えるという演出も可能です。

VRは、イベントブースでの集客効果も期待可能。「事実、講談社写真部では、企業説明会にVR動画を導入したところ、ブースに行列ができ、エントリー人数も大幅に増加した」と齊藤は語る。

言葉や写真では伝わらない魅力を、「自分ゴト」として深く体験してもらえる。VR動画のポテンシャルは、どのようなコンテンツ、目的においても、非常に高いと感じています。

講談社 女性メディア×VRコンテンツの新たな可能性

──コンテンツ作りのノウハウを持ち、特定の読者層を抱える「講談社の女性メディア」と、写真部のVR技術を組み合わせれば、読者に新しい体験を届けることもできそうですね。

齊藤 そうですね。『ViVi』や『with』の読者は、動画コンテンツへの反応もいいですから、読者のインサイトに基づいたストーリーを作って、消費者の心を強く動かす「リッチな体験」が提供できるのではないでしょうか。

(左)『ViVi』2021年11月号の表紙/(右)『with』2021年11月号の表紙

たとえば憧れのモデルと一緒に場所やモノを体感したり、憧れの俳優やアイドルとの"胸キュン動画"のようなストーリーを提供したりすれば、より深くユーザーの心に刻まれて、消費行動につながりやすくなると思います。

ほかにも、「最前列で見られる」というVRならではの強みを活かし、化粧品会社と『VOCE』とのコラボ。人気の美容インフルエンサーによる、新商品を使ったメイク講座といったVR動画も喜ばれそうですよね。

そして、こうした多様な企画の立案だけでなく、モデルのキャスティングからストーリー演出、VR映像制作まで、ワンストップでお応えできるのが、総合出版社である講談社ならではの強みです。

ちなみに最近では、コロナ禍で、学校見学のVR動画制作の相談も増えています。感染拡大防止でオープンキャンパスができなくなった代わりに、「擬似体験」できるVR動画は、YouTubeやLPより深い没入感がありますし、キャンパスライフをイメージしやすいものとなります。

そこにエンタメ性を加えるなら、『ViVi』と組んで、人気モデルと一緒に校内をめぐるVR動画なども面白いのではないでしょうか。きっと、ただの施設紹介では終わらない、上質なコンテンツが作れると思います。

第2回「講談社VR体験会」を開催!

──前回実施した、講談社写真部の「VR体験会」は、多くの応募があったそうですね。

齊藤 はい。VRはまだまだ未知の部分が多く、「どう作るのか?」「どう届けるのか?」というお悩みをお持ちの方も多いと思います。

まずは「体験」してもらうことが、知ってもらう第一歩だと感じ、実施したのですが、多くの応募があり、大変うれしく思いました。

講談社は、さまざまな層にアプローチできるメディアやコンテンツを有しています。さらにVR動画を作って終わりではなく、「届ける」ところまで対応できる。この機会にぜひ、「出版社×VR」のポテンシャルを知ってもらえたらうれしいですね。

ご興味のある方、そして前回スケジュールの合わなかった方もぜひ、お気軽にお申し込みください。

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