2018.03.19

哲学をマンガに!「講談社まんが学術文庫」4月創刊!

哲学書読破にチャレンジするも難しさに断念したあなたに漫画でわかりやすく"知の神髄"をお届けします。

私の部署は「講談社まんが学術文庫チーム」といいます。
なんだかいかめしい名前ですが、週刊少年マガジンや別冊フレンドと同じ漫画専門の局にあります。

ノーベル文学賞のカズオ・イシグロさんが、漫画は日本にしかない素晴らしい媒体、という趣旨のことを言っておられました。その通りです。何十年もかけて作り上げてきた文化です。そのノウハウで「哲学」や「宗教」を漫画にするのです。

メンバーもみんな主として漫画畑しかいなかった連中です。学術書など難しい本を編集したことがありません。
毎日哲学や宗教などの難しい本を読むことになって頭はズキズキ、頭髪も何やら薄くなった気がします。
いきなり、哲学書や宗教書を読んでもさっぱりわかりません。少なくとも私はそうです。
皆さんにもそんな経験をした方は大勢いるでしょう。しかし、よくよく考えるとこの事態はおかしいと思いませんか。自然科学で、地球の果てのことを研究したり超ミクロの世界を調べたりしているなら、難解なのは当然でしょう。
ところが哲学や宗教というのは、どうやって生きるべきかとか、幸福とは何かとかを考える学問でしょう。
要は、研究対象は私たちそのものです。それなのに肝心の私たちが理解できないというのは意味がないと思ってしまいます。哲学や宗教は何千年も前から続いているのですから人類に必要なもののはず。人類の「知恵」です。それが絶対多数に伝わっていないのは残念なことです。


漫画は世界一わかりやすい媒体です。哲学や宗教を"インテリという仲介者"なしで一気に漫画にしてしまおうと私たちは思ったのです。翻訳・解説ではなく、翻案して漫画のストーリーにしたのです。批判が寄せられるのは覚悟の上。それより読者にそういうことだったのかとザックリ思っていただくほうが大事です。
皆さんが一番関心を持つのは「幸福」というキーワードでしょう。
「てめえだけ得すりゃいいや」で満足できる人には哲学や宗教は必要ないでしょう。それ以外の心優しき平凡な人々にとっては一大テーマです。幸福になりたい人、不幸から抜け出したい人は大勢います。

そこで『幸福について』(ショーペンハウアー原作)から漫画にしてみました。

4月のシリーズ創刊にあたって、この『幸福について』をはじめ、合計6冊を世に送り出します。難解といわれているけどタメになる本ならば、経済学、小説など他分野にも挑戦します。漫画でわかりやすく知の巨人たちと一緒に悩みましょう。
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上記Clipは、弊社広報誌「News Clip」Vol.294よりの転載です。まんが学術文庫の編集長がまとめました。

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