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秋葉原UDX/NTTアーバンバリューサポート × FRaU

共創でSDGsアクションを加速!「MIRAI ACTION AKIBA 2022」

東京・秋葉原の大型複合ビル、秋葉原UDXが「FRaU」とのコラボレーションでSDGsイベントを実施。新たな街の価値と賑わいを生み出しました。


秋葉原UDXが抱えていた3つの課題

秋葉原UDXは、秋葉原のランドマークとして2006年に誕生した大規模複合ビルです。オフィスやレストラン、大型イベントスペースなど、多様な機能を備え、街に新たな賑わいを創出しています。

秋葉原といえば、長い間、「電気街」「サブカルの聖地」として知られており、「女性も楽しめる街」というイメージが希薄という課題があったといいます。また、地域を継続的に盛り立てていくために、次世代を担う子供たちの育成支援をしていきたいという思いを実現するために、具体的にどのように進めていくかを模索していたといいます。

こうした課題を解決するために、どのような取り組みを行ったのでしょうか。秋葉原UDXを運営するNTTアーバンバリューサポート株式会社の松下友美さんにお話を聞きました。

NTTアーバンソリューションズグループ
NTTアーバンバリューサポート株式会社 松下友美さん

【課題】
・秋葉原UDX起点の、街の賑わい創出
・秋葉原UDXを通じて、「女性も楽しめる街」であることの発信
・秋葉原UDXを活用した、次世代を担う子供の育成のサポート

目的は、街の求心力向上。「AKIHABARAまち未来プロジェクト」

2006年、秋葉原のランドマークとして誕生した大規模複合ビル「秋葉原UDX」

「2001年の秋葉原の女性来街者は8%と低い水準でした。NTTアーバンバリューサポートでは、秋葉原UDX開業(2006年)以後、お笑い芸人を招いたイベントや、地域の夏祭り、フリーマーケットなどで街の賑わいを創出。少しずつ女性来街者を増やし、近年は25%にまで上昇しましたが、それでもなかなか街の印象を変えることができずにいました」と松下さんは語ります。

着実に前進を続けるなか、「AKIHABARAまち未来プロジェクト」を立ち上げたものの、2020年、突如パンデミックが日本、そして世界を襲いました。観光客は激減し街の求心も低下、コロナ禍で対面イベントの開催は難しい状況にありました。

「厳しい状況でしたが、それでも"街に足を運ぶ"リアルイベントの開催を私たちは模索していました。やるなら、ただ盛り上がった、楽しかっただけではなく、秋葉原のイメージ向上につながるイベントにしたいとも思っていました」(松下さん)

結果、プロジェクト始動後、コロナ感染拡大状況に伴う延期や中止を経て、企画内容を根本から考え直すことになりました。

課題解決のためにSDGsと「FRaU」に着目

"いま"という時代性にマッチしていて、かつ秋葉原のイメージアップ向上につながるイベント。その軸として、松下さんは「SDGs」に着目しました。

「もともと秋葉原まち未来プロジェクトでは、子供たちにSTEAM教育をテーマにしたプログラムを提供することを考えていましたが、コロナ禍で機運が高まったSDGsは、学校教育で学んでいる子供たちとも親和性が高い。近隣住民の方とも連携して、未来をよりよくするアクションにつなげられるのではないかと考えました」(松下さん)

では、どうやってSDGsをテーマに魅力的なイベントを届けるか──。悩む松下さんはふと、数年前に書店で見て以来、ずっと印象に残っていた、女性誌初のまるごと1冊SDGs号を生み出した「FRaU」を思い出しました。

女性誌初となる、まるごと一冊SDGsを特集した、「FRaU」2019年1月号(2018年12月発売)の表紙

「話題となった『SDGs特集号』を世の中に送り出し、いまやSDGsのリーディングメディアとして知られる『FRaU』なら、イベント実施においても、SDGsをテーマにした良質なコンテンツを提案、サポートしてくれるのではないか。そう考え、『講談社SDGs by C-station』からお問い合わせしました」(松下さん)

決め手は、「FRaU」のブランド力とコンテンツ力

松下さんはなぜ、ワンテーママガジン「FRaU」のコンテンツ力は、イベントにも活きると考えたのでしょうか?

「『FRaU』は、SDGsに関心の高い女性読者層に支持されています。そのブランド力、コンテンツ力は、イベントの企画立案、PR時において、必ず活きてくると思いました」(松下さん)

またメディアとコラボレーションすることで、「FRaU」読者に対しても情報発信することができる点も、秋葉原の新たな魅力を多くの人に伝える機会の創出になると感じたそうです。

SDGsに親和性の高いゲストを、「FRaU」の人脈でアサイン

こうして「FRaU」とのコラボレーションが決定。SDGsとSTEAM教育をテーマに、「MIRAI ACTION AKIBA 2022」は開催されることとなりました。その中身には「FRaU」のチカラがさまざまな形で発揮されたといいます。

「FRaU」「JAXA」のネームバリューの効果で、地元の協力が得ることができた「MIRAI ACTION AKIBA2022」

「まずは、次世代を担う子供たちが興味をもってくれるような体験型ワークショップやステージをやりたいと相談したところ、すぐにJAXAさんによるワークショップ、フードロス削減の活動を行っている女優の高橋メアリージュンさん、ソーシャルグッド・プロデューサーの石川淳哉さんなどによるトークショーをご提案くださいました。話題性だけでなく、SDGsを自分の言葉で伝えられるゲストの方によるスペシャルトークショーは、大変好評でした」

SDGsをテーマに、「FRaU」らしいコンテンツを展開

ほかにも、「FRaU」らしいコンテンツがイベントでは展開されました。

「まずはメインイベントとして、トークショーを2部に分けて開催。第1部では、有識者らによるフードロスやコロナ禍の食についてのパネルトークを、第2部では、『FRaU』編集長 兼 プロデューサーの関龍彦さんにもファシリテーターとしてご登壇いただき、石川淳哉さん、都内の中学・高校に通う生徒さんとともに、新しい秋葉原を考えるディスカッションを行いました」(松下さん)

事前申込制のトークショーは、「参加者の8割くらいから『またやってほしい』というご意見をいただき、近隣の方からも『この街に関わる若者と前向きに話ができて、街の未来に希望がもてるようになった』とうれしいご感想をいただきました。参加してくれた多くの学生に、SDGsとSTEAMを考えるきっかけづくりを提供することができたと思います」と松下さんは振り返ります。

さらにトークショーに加え、SDGsとSTEAM教育をテーマにした全7種類のワークショップや、物販マルシェも開催。「どのワークショップでも、事前予約をした子供たちが、真剣な表情で取り組んでいるのが印象的でした」(松下さん)

大人気だった、ミツバチの巣を構成している蝋(ロウ)を使った「みつろうラップづくり」

一過性のイベント終わらせないために、常設展示も実施

また、一過性のイベントで終わらせないために、2022年10月1日から11月5日の約1ヵ月間にわたり、秋葉原UDX内に「FRaU SDGsとJAXAで読み解くSDGs」という常設展示も開催しました。気候変動による地球や暮らしの変化を解説したパネルや環境問題への取り組みを示すJAXAのポスター展示などを行いました。

ビルの外からでも「FRaU」・JAXAとのコラボがわかる大きなポスターを展示

「FRaUweb」やSNSでの告知で集客をサポート

結果、大盛況となった今回のイベントですが、実はコロナ禍の影響により計画が遅れ、開催2週間前にようやくワークショップの告知ができた、という状況でのスタートだったといいます。

「はじめはワークショップの申込数も少なく、不安でした」と打ち明ける松下さん。そこで「FRaU」に相談したところ、すぐに「FRaUweb」でイベント告知記事を掲載し、情報発信。申し込みが一気に増え、安心したと話します。

「FRaUweb」で紹介されたイベントの告知記事
登壇者の高橋メアリージュンさんも自主的に個人SNSで発信してくれたことも情報拡散に寄与したそう

「イベント終了後は、開催レポートなども編集記事としてご紹介いただきました。記録として残るメリットはもちろん、形に残るものをつくっていただいたことで、次回以降のイベント開催時に協賛を集めやすくなります。イベント時だけでなく、開催前も後も、メディアならではの力強いフォローをいただき、本当に感謝しています」(松下さん)


親和性が高い「イベント×メディア」

今回の「FRaU」とのコラボによる「MIRAI ACTION AKIBA 2022」の効果を、松下さんはどう見ているのでしょうか。

「今回のコラボでは、リアルな場所に人を集め、体験する場をご提供できる当社と、どのような体験を提供するかを考えるコンテンツ力と高い発信力をもつ『FRaU』との相乗効果で、お互いの強みを最大限に発揮できたと思います。秋葉原エリア以外から来てくださった方にとっても、地域住民にとっても、秋葉原の魅力を実感できるよい機会となりました」(松下さん)

今回の成功を受け、松下さんはさらなる可能性も感じているといいます。
「各地でSDGsのイベントを行い、それを中継でつないで秋葉原UDXのシアターでお見せするような取り組みも面白いですよね。全国と秋葉原がSDGsでつながる。今後も、さまざまな形で、秋葉原からSDGsを発信していきたいです」

「編集者の視点、知識は雑誌づくり以外にも活きる」と話す松下さん

「モノやコトを集める街づくりは、雑誌づくりに似ている」と話す松下さん。だから編集者のチカラは、地域活性化にも効果を発揮するのだと語ります。本事例は、街の魅力を向上させ、持続可能な未来づくりに、雑誌ブランドが多角的に寄与できることを証明した好例です。街全体、イベント単体、そして店舗まで、リアルとのコラボレーションは今後、さらに増えていきそうです。

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