徳島県 × FRaU

切り口はサステナブル。全国初のまるごと「徳島県」特集号が解決した、SDGs課題

"SDGs先進県"として、さまざまな取り組みを進めている徳島県。SDGsのリーディングメディア「FRaU」とのコラボレーションによって、県内外へSDGsの発信を広げたい、という課題を解決しました。

FRaU SDGs特集号の新シリーズとして刊行された、1冊まるごと"徳島県×SDGs"「FRaU S-TRIP サステナブルを学ぶ『徳島』への旅」。同号は2022年、日本雑誌広告協会 第64回日本雑誌広告賞で「広告賞運営委員会特別賞 銀賞」を受賞した


徳島県が抱えていた「3つの課題」

消費を通じて環境、人や社会、地域における社会的課題を解決する「エシカル消費」。県としてSDGsへの取り組みを推進する徳島県では、「エシカル消費」を全国に発信するため、2017年に「とくしまエシカル宣言」を実施しています。また、県内ではエシカル消費の推進に取り組む企業を広く募集するなど、意欲的にSDGsの取り組みを進めてきました。

しかし、「企業や県民にSDGsの取り組みが思うように広がらない」という課題があったといいます。

課題解決のためにどのような取り組みを行ったのでしょうか。徳島県 総合政策課 調整担当 主任 中野 真太郎さんにお話を聞きました。

徳島県 総合政策課 調整担当 主任 中野 真太郎さん

【課題】
・SDGsの発信が県内外に届いてない
・SDGsの「自分ゴト」化を推進したい
・徳島の魅力をもっと広く発信したい

課題解決のために、SDGsのリーディングメディア「FRaU」に着目

「これまでにも、SDGsの普及啓発のために県のホームページに特設サイトを設け、無料でダウンロードできるチラシを公開するなど、発信には力を入れてきました。しかし、情報を届ける難しさを感じていました」と中野さん。

徳島県制作のSDGsの普及啓発ツール

加えて昨今、急速に日本国内における「SDGs」の認知度が高まりを見せるなかで、「SDGsの発信強化」を意識するようになったそうです。そこで中野さんが着目したのが、SDGs特集号などで知られるワンテーママガジン「FRaU」でした。

「SDGsのリーディングメディアである『FRaU』から一冊まるごと徳島県に特化した特集号のご提案をいただき、単発の企画ではできない、徳島のさらなる魅力発信ができるのではないかと考えました」(中野さん)

決め手は、職員が「FRaU」読者だったこと

「FRaU」とのコラボの決め手は何だったのでしょうか。「FRaU」に抱いていた印象についてもお聞きしました。

「まず、総合政策課で私と一緒にSDGsを担当している女性職員が、『FRaU』を知っていたこと、読者であったことは大きかったですね。SDGsのリーディングメディアである『FRaU』の"チカラ"を活用すれば、SDGsへの興味関心が高い読者に届けられるという、彼女の推薦が決め手になったように思います」(中野さん)

加えて、「講談社という総合出版社の信頼性と、全国販売(全国に情報発信)できるという点も、課題解決に寄与すると考えた」と語ります。


編集部が引き出した、徳島県の新たな魅力

こうして「FRaU」一冊まるごと徳島県特集号は、実現に向けて歩み始めました。しかしそのためには、地元企業や団体の協力も不可欠です。「FRaU S-TRIP 徳島」の掲載企業や内容については、どう進めたのでしょうか。

「SDGsを軸に、せっかくなら観光面、文化面からもアピールできる内容にしたいという思いがありました。そこで、編集部の方とオンラインや対面で何度も打ち合わせを重ね、『徳島に旅して学ぶサステナブルな暮らしへの10Tips(ヒント)』というテーマで、地方創生に取り組む人々が実際にどんな仕事をしているか、どんなつながりが生まれているかなど、多方面から徳島の魅力を引き出してもらいました」(中野さん)

FRaU S-TRIP サステナブルを学ぶ『徳島』への旅」のラインナップ(目次)

県内の書店では、特設コーナーが設置されるほどの話題を創出

「FRaU」とのコラボレーションは、当初の狙い通り、課題解決に寄与したのでしょうか。

「県内の書店では、特設コーナーが設けられるほどの人気で、初回入荷分はすぐに売り切れて増版がかかったと聞いています。全国の書店で取り扱っていただいたことで、これまで知られていなかった徳島県の企業の取り組みを県内外に広くお伝えすることができました」と中野さん。

協賛企業からは「自社のSDGsへの取り組みが社員に伝えられた」という声や「身近な企業のSDGsへの取り組みを知ったことで、自分がSDGsに取り組むきっかけがつかめた」という反響も多かったといいます。

さらに雑誌の組み立てやレイアウトについては、"発信のプロ"である「FRaU」編集部の力を感じたと中野さんは振り返ります。

「全体として、ストーリー性のある一冊に仕上げていただいたので、広告ページも編集ページと同じように読まれました。
たとえば県の協賛ページでは、社会貢献につながるエシカル消費について、飯泉嘉門(いいずみ・かもん)徳島県知事と、エシカル消費の啓発に取り組む四国大学短期大学部の加渡(かど)いづみ教授のお2人の対談を記事化しました。この記事は広告ページですが、徳島県の自治体、企業のSDGsアクションを紹介する『徳島で広がるSDGsアクション』という章の流れでつながるように構成してもらったことで、自然な形でメッセージを届けることができたと感じています」

FRaU S-TRIP サステナブルを学ぶ『徳島』への旅」 
飯泉嘉門徳島県知事と、四国大学短期大学部の加渡いづみ教授の対談ページ

県内クリエイターとコラボし、新たな徳島の魅力を発信

「FRaU」編集部の視点は、新たな徳島の魅力発見にもつながったといいます。

「まず、表紙の素晴らしさに驚きました。撮影場所は、ゼロ・ウェイスト(ごみゼロ)の町として有名になった上勝町にある山犬嶽(やまいぬだけ)という場所です。無数の岩を覆い尽くす緑鮮やかな苔が幻想的で、徳島の新たな魅力をアピールすることができると、写真のレイアウトや素材にも徹底的にこだわってくださり、スタッフのみなさんが、山道を1時間以上歩いて撮影してくださいました。おかげで素晴らしいものができあがりました」(中野さん)

徳島の魅力を最大限に伝えるため、写真や素材にも徹底的にこだわった表紙ビジュアル

さらに、制作に県内のクリエイターを多数起用したことで、これまで知られていなかったスポットにも目が向けられ、徳島の魅力再発見につながったといいます。

「行政が提案するとどうしても、『鳴門(なると)の渦潮(うずしお)』『阿波踊り』『祖谷(いや)のかずら橋』など、有名なところを選びがちになってしまいます。今回の取り組みによって、私自身も知らなかった徳島の魅力に気づくことができました」(中野さん)

今後も「サステナブルツーリズム」の取り組みを進めたい

今回の「FRaU」とのコラボによる「FRaU S-TRIP 徳島」の効果について、中野さんはどう見ているのでしょうか。

「雑誌の発売が、たまたま消費者行政のイベントと重なったこともあり、イベント会場で多くの方にご覧いただくことができました。"SDGs先進県"としてのアピールが強力にできたと思います。県にとってはもちろん、紹介いただいた企業や県民にとっても、あらためて徳島の魅力を伝えられたよい機会となりました」(中野さん)

今回のコラボでは、新たな道標も得られたと中野さんは言います。
「雑誌のタイトルに『サステナブルを学ぶ 徳島への旅』とつけていただいたことで、県外での観光商談会の資料として旅行業者にお渡ししたり、知事がプレゼンや会議で配布したりと、積極的に活用しています」

新シリーズである「S-TRIP」(「SDGs TRIP」もしくは「Sustainable TRIP」の略)の創刊号として出版いただき、「サステナブルツーリズム」という新しい切り口も生まれた、と話す中野さん。県内でSDGsに先進的に取り組む上勝町ではサステナブルな観光にも力を入れていますが、今後はさらに県全体で「サステナブルツーリズム」の取り組みを進めていきたいと目標を語ります。

"サステナブル"を前面に出した特集号は、「サステナブルツーリズム」という新たなキーワードとの出会いを生んだ

さまざまな切り口からSDGsを発信したことで、「一人ひとりがSDGsを『自分ゴト』としてとらえ、自発的にアクションするきっかけもつくれた」と感じている中野さん。それぞれが早くからSDGsに取り組んできた「徳島県」と「FRaU」の高い親和性は、情報を届けるだけに留まらず、さまざまな効果を生み出しました。

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