長野県 × 島耕作

キャラクター起用によって認知拡大、話題創出を実現!

長野県が人気マンガシリーズ『島耕作』とコラボレーションした事例です。コロナ以前から県内への企業誘致策に力を入れていた長野県では、コロナ禍によるテレワークやサテライトオフィスの需要増を見込み、企業誘致をPRする特設サイトをリニューアルオープン。島耕作をナビゲーターに起用し、長野県の魅力や助成制度などについて紹介しました。

"きっかけ"がないと、いいコンテンツでも見られない

企業誘致に力を入れている長野県では、早くから企業誘致のPR活動を行ってきましたが、うまく伝えきれていないと感じていたそうです。
コロナ禍でテレワークが進み、オフィスレス化や本社地方移転などを決断する企業が増えてきたことで、あらためて企業立地PRの重要性を実感。サイトのリニューアルオープンを決めました。課題解決のためにどのような取り組みを行ったのか、長野県 産業労働部 産業立地・IT振興課の牧昌史さんにお話を聞きました。

(左)「島耕作 長野編」と題し、4回にわけて島耕作が長野県の企業立地の魅力を紹介。
(右)長野県 産業労働部 産業立地・IT振興課の牧昌史さん

【課題】
・アクセス数が伸びない
・説明が難しくなってしまう
・情報がいろいろなWEBサイトに散在している

「企業誘致の取り組みは、以前から行っていました。数年前に動画も作成し、内容的には満足できるものだったのですが、これまで100再生くらいしか伸びず、せっかくいい動画を作っても、きっかけがないと見られないという悩みがありました」と牧さん。

新型コロナウイルス感染症拡大を契機にテレワークが急速に普及したことで、リビングシフト・ワークシフトが急速に進み、東京・大阪・名古屋の三大都市部から地方への移転を考える企業が急増しました。

「アフターコロナはさらにこの動きが加速するのではないかと考え、企業誘致のための新規コンテンツの制作業務をプロポーザル方式で公募したところ、1社から『島耕作』を起用したプロモーション施策をご提案いただきました。抜群の認知度があることから、コミュニケーションの目玉になるのではないかと考え、コラボ案を採用しました」(牧さん)



「長野県」の魅力を島耕作が調査・分析して伝えていくストーリー

キャラクターが語りかけることでターゲット層の心に響く

なぜマンガとのコラボを選んだのか。また、多くのキャラクターの中から『島耕作』に決めた理由を聞きました。

「長野県ではこれまで、マンガIPを使ったプロモーションはあまりしたことがありませんでした。ですから、最初は庁内でもキャラクターを使う効果に対し、半信半疑のところがありました。ですが、何と言っても『島耕作』は、サラリーマン社会を題材にした大人気マンガシリーズです。企業誘致のメインターゲットである、都市部在住の50〜60代経営者にとって、"身近な"存在である島耕作が語りかけるのは心に響くはずだと考え、コラボを決めました」と牧さん。

ビジネスの世界で活躍してきた島耕作の起用で、課題解決の糸口はつかめたのでしょうか。

「結果的にニュース、新聞各社、ウェブ記事で多数取り上げていただき(計170媒体ほど)、想像以上に大きなPR効果と反響がありました。サイトを見た県内在住の方から『東京で会社を経営している友人に長野県への移転をすすめてみたい』という電話もいただきました。他部署からも、これまでにない面白い取り組みだと高く評価されています」(牧さん)

お馴染みのキャラクターたちが、島耕作が長野県の魅力を伝えていく

自然な会話で、難しい制度の説明もスマートに届く

難しい言葉が多く、助成金などの制度も複雑で伝わりにくいという課題に対して、マンガIPはどのように効果を発揮したのでしょうか。

「せっかく人気マンガ『島耕作』とコラボしているので、なるべくマンガの世界観をそのまま生かすように心がけました」という牧さん。難しい行政用語や複雑な制度解説も、キャラクターが実際に会話しているような流れで説明することで、楽しんで読んでもらえることを意識したそうです。

また、特設サイトのLPからストーリーに沿って関連ページへジャンプできるように見直したことで、「いろいろなところに点在していたサービスや情報をまとめるハブとしても機能した」と牧さんは語ります。

ストーリーの中に出てきた情報は別ページへのリンクでより詳しく解説

「長野県の魅力を分かりやすく伝えるため、4本構成で順次公開しました。島耕作ファンが見たら『島耕作には、長野県編があるのか』と思ってもらえるくらい自然な流れにしたかった」と牧さんが言う通り、ただの広告ではなく、島耕作のスピンアウトかと思うような自然なストーリーの中で、長野県の優位性や活用できる制度、調査結果などが紹介されています。

第1弾:コロナ禍で地方へのオフィス移転等を検討する万亀社長に島耕作が「アクセスがよく、助成制度が充実している長野県」を提案

第2弾:オフィス移転構想の調査を終え、長野から東京に帰った部長時代の島耕作が中沢喜一相談役にサテライトオフィスのトライアルとして「長野でテレワーク」を提案

第3弾:万亀社長と中沢相談役からの命を受けた島耕作が、「製造業の拠点としての長野県の魅力」を探偵グレちゃんと調査し、報告を行う

第4弾:アメリカに住む娘の奈美から相談を受けた島耕作が、「日本への進出を考えるアメリカの企業提案」に長野県を提案

SDGsのPRを通して、外資系企業の誘致につなげる

これまでは、外資系企業の誘致にも力を入れていることをうまく伝えられずにいたという長野県。外国語のサイトもオープンされたことも含め、外資系企業のサポートなどもストーリーで伝えました。

「長野県は、都道府県として初の『気候非常事態宣言』を行い、2050ゼロカーボンを目指しています。SDGsにも積極的に取り組んでおり、地球環境を意識する先進的な企業にはぴったりです」(牧さん)

SDGsに取り組む外資系企業へのアプローチも万全

長野県の魅力をストーリーのなかで自然に伝える

牧さんが今回、いちばんこだわったのは、"長野らしさ"を物語の中に取り入れること。「会話の中に、さりげなく『ナガノワイン』や『信州プレミアム牛肉』を入れました。なるべく違和感のないように、本当に島耕作が長野の名産品を味わってくれているようなストーリーにでき、長野の魅力をより伝えられたのではないかと思っています」(牧さん)

さりげなくストーリーに登場する「ナガノワイン」

「長野県は15年連続移住したい県ランキングでナンバーワンに選出されていますが、島耕作の『報告』という形にしたことで、ストーリーのなかで自然とオフィス移転の先の移住にまで言及することができました」(牧さん)

中沢相談役への報告という形で島耕作が長野県の住みやすさをアピール

高い成果が見込めるマンガIPとのコラボ

今回のマンガIPとのコラボの効果について、牧さんはどう見ているのでしょうか。

「自治体がサイトをリニューアルしたことがこんなにも話題になって驚きました。今回は長野県がPRしたいターゲットと島耕作がうまく重なったことが成功のポイントだと思います。難しい言い回しや複雑な制度をやわらかく、分かりやすく伝えるのにマンガIPがどれほど有効かということがよく分かりました。若い方からの反響もあったので、今後もPRしたい事業とキャラクターがうまく合うのであれば、また検討していきたいです」(牧さん)

コロナ禍でオフィスのあり方が問われているなか、「長野県がひとつの答え」だと報告した島耕作。製造拠点としても、人材確保や企業の集積という観点からも、非常に魅力的な地だと広く発信するのに大きく貢献しました。

「自治体」と『島耕作』、それぞれの魅力を相乗効果でさらに引き上げた今回のコラボは、訴求点との親和性が高く、認知度や人気面でも申し分のないキャラクターを起用したことが成功の要因と言えそうです。

長野県 企業立地のためのWEBサイト『長野県企業立地ガイド』
https://ritchi.pref.nagano.lg.jp

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