2022.01.28

世界の大友克洋が自身で編む自らの全集! その真意とは?

マンガ、イラスト、映画監督、世界的な創作者である大友克洋氏が自らの仕事をまとめた全集「OTOMO THE COMPLETE WORKS」(大友克洋全集)。配本に至るまでの経緯を担当者が語ります。


©2022 MASH・ROOM ©1983 角川映画

世界的なタイトルを次々に生み出す、ジャンルに囚われない創作者である大友克洋さん。その創作のすべてをご自身が編集、リ=プロデュースするのがこの「OTOMO THE COMPLETE WORKS」 大友克洋全集です。

始まりは5年前、フランス・アングレーム国際漫画祭に出席した大友さんの「全集を作ってみようか」のひと言から。2019年夏にはアメリカ・AnimeExpoで制作開始を発表―それから約2年半。やっと第1回配本をお届けできることになりました。

大友さんの思いは「自分の仕事をまとめた全集を自分の思うような形で作りたい」。

ご存知のように、大友さんはマンガ、イラストだけでなく、映画監督、そして原作の提供もすれば、シナリオも書きます。それらをできる限り制作順に並べ、作家としてどのように変化してきたかも追えるかたちに編集。だから、大友さんが本当は収録したくなかった初期作品や出版が叶えられなかった未完の作品もすべてを出し惜しみせずに公開することに。

そして、この全集はフィジカルな「本」のかたちで出します。あくまで「モノ」として何度もさわって、めくって、愛着をもってほしいから。そのため読み捨てられないように装丁にもこだわりました(実現まで関係者にはご迷惑をおかけしました!)。装丁の全貌は発売日に店頭にて解禁予定です。

......と書いてきて、今さらですが、大友さんの真意は、もしかしたら創作を愛するからこそ、それを次世代の創作者たちに伝承するために自ら編集を買って出たのかもしれないと思ったり。そんな深読みもできてしまうこの全集、ぜひご期待ください。

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※弊社広報誌「News Clip」Vol.334よりの転載です。第四事業局の担当がまとめました。

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