2020.02.13

クリエイションの力で地球環境や社会をよりよくするアッシュ・ぺー・フランス──SDGs取り組み事例⑥(前編)

企業戦略としてSDGsに取り組む企業を紹介する連載。今回は、日本最大のキュレーションイベント「rooms」を手がけるH.P.FRANCE(アッシュ・ぺー・フランス)株式会社。「クリエイションで人を豊かにする」をビジョンに掲げ、さまざまな取り組みを行う同社がSDGsに取り組むようになった経緯や、今年20周年をむかえる「rooms」について、担当者に話を聞きました。

エシカル事業部の早坂奈緒さん(左)、坂口真生部長(右)

──セレクトショップのイメージが強い御社が、なぜSDGsに取り組むようになったのか教えてください。

坂口 まずは、弊社の創業当時からの企業理念が「エシカル」に通じるものであった、ということがあげられます。アッシュ・ぺー・フランスの企業理念は「創造的であるということ」「グローバルであるということ」「人が生きるということ」の3つなのですが、これは、まさにエシカルそのものだといえます。 そもそも、SDGsという言葉が登場するずっと以前から、私たちは、ファッションを通じて社会課題や環境問題に取り組んできました。ここ数年、ようやくSDGsやESG投資という言葉が知られるようになり、エシカルやエシカル消費への関心があがってきたことから、私たちの取り組みが注目されるようになってきたのではないかと感じています。

──メインの事業としてSDGsを意識し始めたのは、いつ頃からでしょうか。

坂口 3年前に「エシカル」を事業部として立ち上げた時からです。ただ、これはあくまで形として整えたというだけで、その前から私たちがエシカルな活動をしていたのは先ほどお伝えした通りです。

エシカル事業部を立ち上げた坂口真生さん

──具体的には、どういうことですか。

坂口 弊社がより「エシカル」な活動に力を入れたのは、8年前からになります。私はずっと、それまでにも行っていた社会貢献をビジネス化する新事業に挑戦したかったのですが、偶然書店で「エシカル」という言葉に出会い、「まさにこれが探し求めていたことだ!」と、雷に打たれたような衝撃を受けました。そこで、これを自分のライフワークにしようと決め、弊社が行っているファッション・デザインの合同展示会「rooms(ルームス)」内に、「エシカルエリア」というコーナーを作ったのです。この時は3社のブランドに出展いただいたのですが、大きな反響がありました。「ブレイクした」というわけではありませんが、企業のトップや役員レベルの方たちが「これからはこういう時代だよね」と共感してくださったのです。「私たちのやろうとしていることは、間違いではない」と、すごく勇気をいただきました。おかげさまでその翌年以降、エシカルエリアは年々拡大を続け、3年前、弊社の新たな事業部として「エシカル事業部」を正式に設立いたしました。

──昨年の「rooms39」でのエシカルエリアは、これまでの最大規模だったとお聞きしました。

坂口 はい。2019年9月に開催した「rooms39」のエシカルエリアは、過去最大規模となりました。また会期中に展示会全体の廃棄物を100%リサイクルする活動など、様々な角度からのアプローチも行いました。

──「rooms39」では、『FRaU』とのコラボによる、「FRaU Ethical AWARD」も開催されました。これは、どのような経緯で行われたのですか。

「rooms39」では、ファッションモデルでありタレントのマリエさんが手がける「PASCAL MARIE DESMARAIS」ら5ブランドがアワードの表彰を受けた


坂口
 「rooms」内に「エシカルエリア」を作った一番の目的は、「エシカル」という言葉を広げることでした。環境・社会課題に意識の高い方だけでなく、消費を通じて商品の背景を知ることで、一人ひとりが社会を変えていけるという意識を持ってほしいと思ったのです。『FRaU』のSDGs号は、そんな私たちの思いを代弁してくれているかのような本でした。「ここにも本気でSDGsに取り組みはじめた仲間がいる」という嬉しさで、ぜひ一緒にやらせてほしいと、パートナーシップを結ばせていただきました。「FRaU Ethical AWARD」は、そこから発生したさまざまな取り組みのなかの一つです。

──SDGsの17番にも「パートナーシップで目標を達成しよう」というゴールがあります。

坂口 弊社はあくまで、セレクトした商品を扱っている「セレクトショップ」です。つまり、商品を作っているわけではないので、弊社1社ではビジネスができないんです。これはどの企業も同じだと思いますが、だからこそ、同じゴールをめざしている仲間とのパートナーシップは重要だと私たちは考えています。 「FRaU Ethical AWARD」では、私たちがエリア提供と、アワードの賞状を担当させていただきました。エシカルにこだわり、バナナペーパー(※)を素材に使った賞状も、大変好評をいただきました。

アフリカのザンビアで生産されたオーガニックバナナの茎の繊維に、古紙または森林認証パルプを加え、日本の和紙技術を用いて作られたエシカルな紙

バナナペーパーで作られた「FRaU Ethical AWARD」の賞状

──2020年2月に開催される「rooms40」は、エシカルエリアだけで100ブランドが集まるそうですね。

坂口 私たちの取り組みや『FRaU』さんの発信などによって、「roomsのエシカルエリア」への注目度はますます上がっているように感じています。SDGsに取り組む企業のなかには、「roomsのエシカルエリアに出展する」ことを命題に掲げているブランドもあるそうです。昨年からは、「rooms」の展示会全体のテーマを「エシカル、SDGs」と表明していますが、周囲からの反響が大きくなっているということは、それだけまわりが変わって来ているのだなと実感しています。 今年は、「rooms」開始から20 周年になります。これを機に、「rooms」始まって以来初めて週末開催を行い、一般消費者の方にもご参加いただける形にいたしました。より多くのお客様が来場しやすい環境をつくっていくことで、より多くの方に「エシカル」を届けられたら、と思っています。

●「rooms40」開催概要

・会期:2020 年 2 月 20 日(木)~ 22 日(土) 10:00 - 18:00 20 日(木)/BUYER & PRESS DAY 21 日(金)、22 日(土)/FOR EVERYBODY
・場所:国立代々木競技場第一体育館 出展者数:約 500 ブランド 出展ジャンル:ファッション、ライフスタイル、デザイン、アート、クラフト、インテリア、キッズ、飲食等
・登録料:2,000 円(ビジネス関係者で招待状がある方は無料) チケットは 12/23 公式サイトで発売開始。
・公式 URL:www.roomsroom.com
・公式 IG:@rooms_tokyo #rooms40 # ルームス 40


「エシカル」をキーワードに、SDGsの意識改革に取り組んできたアッシュ・ぺー・フランス。自社だけで完結するのではなく、SDGsの活動をしている企業と組むという選択肢も、今後は増えていくのではないでしょうか。
次回は、具体的な企業との取り組み事例や今後の展望について語っていただきます。

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