「SDGs100人カイギ 」Vol.3開催! テーマは『FRaU』SDGs号のタイトル「世界を変える、はじめかた。」

2020年01月08日

2019年12月19日(木)、DNPプラザにて、「SDGs100人カイギ」の第3回目が開催されました。今回のテーマは、『FRaU』のSDGs号がタイトルとして掲げている「世界を変える、はじめかた。」。会場には高校生から社会人まで約100名を超える参加者が来場。SDGsに取り組む4名のトークに耳を傾けた後は、ゲストへの質問や意見交換など、積極的に交流を深める姿が見られました。

参加者の皆さんと。色紙を持っているのがゲスト登壇者。
(左から)弊社『FRaU』編集長兼プロデューサー 関龍彦、一般社団法人TEKITO DESIGN Lab
代表理事・クリエイティブデザイナー 蛭子彩華さん、ユナイテッドピープル株式会社
代表取締役 関根健次さん、FSCジャパン マーケティング&広報担当 河野絵美佳さん

「SDGs100人カイギ」とは

「SDGs100人カイギ」は、こども国連環境会議推進協会と、丸善雄松堂株式会社、大日本印刷株式会社の3社が共同で行っているプロジェクトです。2030年までに本気で世界を「変える」ことを目標としてさまざまな活動をしている「100人の話」を起点に、SDGsについて活動をしている人と、SDGsに興味がある人をつなぎ、ゆるやかなコミュニティを創ることを目指しています。
このプロジェクトは、ゲスト登壇者が100人集まったら会は解散されるという「ルール」があります。毎回4名のゲストに参加していただき、2021年の10月で全25回のプログラムを終了する予定です。

2019年9月に「第0回」としてキックオフイベントが行われ、その後は毎月、原則として第4水曜日に開催されています。

10月に行われた第1回目では、「なぜSDGsが必要なのか? ? SDGsとゴール17」をテーマに、11月の第2回目は、「持続可能なまちづくり」をテーマに開催されました。

3回目となる今回は、FRaUのSDGs号のタイトルともなっている、「世界を変える、はじめかた。」がテーマ。主催者の一人である、こども国連環境会議推進協会の井澤友郭さんは、「SDGsは世界を変えるための目標ですが、『変える』という言葉は、現状を少し良くしようという『改善』の意味ではなく、"Transform"である『変革』を表す」と指摘。「『誰一人取り残さない』社会の実現に向けて、今回は『世界を変える、はじめかた。』というテーマで4人のゲストに話していただきます」とオープニングトークで説明しました。

こども国連環境会議推進協会 井澤友郭さん

参加者同士の交流からスタート

井澤さんのオープニングトークの後は、近くに座っている方とお互いに自己紹介を交わす「アイスブレイク」という時間が設けられました。

1. 名前と所属
2. 私にとってSDGsとは
3. 参加理由

上記を1人1分程度話すことで参加者同士の距離感を縮めようという主催者のねらいです。参加者が少しリラックスしたところで、その後のゲストトークへと進行しました。
ゲストトークでは、4名の登壇者がそれぞれのSDGsへの取り組みを紹介。参加者には、その4名のトークに対し、「質問がある場合は黄色のポストイットに」「印象に残ったキーワードや数字はピンクのポストイットに」それぞれ記入する、というミッションが与えられました。
このポストイットは、すべてのトークが終了した後、それぞれが気になったゲストの元へ届けにいく、というアクションも求められているため、ゲストのトークをメモする人の姿も多く見られました。

4名のゲストトーク
FSCジャパン マーケティング&広報担当 河野絵美佳さん

FSCジャパン マーケティング&広報担当 河野絵美佳さん

日本国内の企業や教育関係者、学生、NGO等と連携しながら、FSC認証の啓発・広報活動に携わっている河野さん。アマゾンの森林火災や過剰伐採などによる世界の森林破壊の現状を説明した後、「FSC認証がなぜ必要か」についてわかりやすく教えてくれました。河野さんは、「まずは、FSC認証というマークが存在していることを、もっと多くの人に知ってほしい」とアピール。そして、「FSC認証マークがついた製品をみんなが購入すれば、それだけSDGsのゴールに近づけます。一人ひとりのお買い物から、世界を変えることができる」と訴えました。

ユナイテッドピープル株式会社 代表取締役 関根健次さん

ユナイテッドピープル株式会社 代表取締役 関根健次さん

世界の課題解決を事業目的とする非営利会社、ユナイテッドピープル株式会社で映画事業も手がけている関根さんは、社会課題をテーマにした映画の配給を行っています。関根さんは、「森林破壊、戦争、紛争など、人間が作り出した問題は、人間が解決できると思っている。そのために、僕は映画という道具を使っています」とスピーチ。「映画は人に感動を与え、人の心に届きます。心が変わると行動が変わり、行動がかわると世界が変わる。一人ひとりから世界は変わる、という思いで映画を作っている」と「映画の力」を訴えました。劇場上映のほか「市民上映会」として市民団体や大学、NPOへの配給も行っている関根さんは、「社会課題を知るきっかけとして映画はわかりやすい。みなさんも、ぜひ上映会の主催者になって、一緒に世界を変えていきましょう」と参加者に呼びかけました。

一般社団法人TEKITO DESIGN Lab 代表理事 蛭子彩華さん

一般社団法人TEKITO DESIGN Lab 代表理事 蛭子彩華さん

学生時代、バングラデシュでの雇用創出と日本の伝統の再興を目的として活動する団体(次世代人財塾「適十塾」)に所属していた蛭子さん。2016年、適十塾を母体に「現代の社会課題を、デザインとビジネスの循環の仕組みで解決する法人を設立し、学生のアイデアから生まれた、布わらじの製造でSDGsの目標達成を目指す「わらじプロジェクト」を進めています。織物など「日本の伝統工芸品」を取り入れた「わらじ」を、縫製が盛んなバングラデシュの布(材料)と技術者(人)を活用して生産し、できた製品を日本に逆輸入することで、バングラデシュの雇用創出と日本の伝統の再興につながる、と蛭子さん。「SDGsは過去(原点)と未来をつなぐ価値観。未来実現のためには、すごく遠い未来のことではなく、今、自分たちができるところから、自分たちの目線で始めるというアクションが大切」と話しました。

講談社『FRaU』プロデューサー 関龍彦

弊社のFRaUプロデューサー 関龍彦

最後に、弊社の関龍彦が、ワンテーママガジン『FRaU』で、まるごと1冊SDGs号を発行することになった経緯と、出版後の反響について話しました。関は、「『SDGs』という言葉を初めて聞いた2年前に比べるとずいぶん言葉自体は浸透してきましたが、まだまだこれから」と話し、12月20日に発売になる『FRaU』SDGs第2号のタイトルを去年に引き続き「世界を変える、はじめかた。2020」というテーマにした理由とその内容を、ひとあし先に紹介しました。さらに関は「1年間SDGsに関わってきて思うのは、SDGsは本業でやらなければいけない」と強調。「上からの押しつけではなく、エンターテイメントを使ってどう伝えるかというのも、メディアの仕事。これからも、『伝える』という本業で、皆さんのお役に立つことができたらうれしい」と話しました。

ゲストと参加者の交流「リフレクション」

ゲスト4名のトーク終了後、参加者はそれぞれ、自分が気になるゲストの元へ、記入したポストイットを持って向かいました。複数のゲストと意見交換を交わす方も多く、参加者の意識と熱意の高さが感じられました。

会の終盤で、こども国連環境会議推進協会の井澤さんは「学びとはかけ算」と解説。「技術と知識をいくら積み上げても、実践がゼロなら、かけ算でゼロになってしまう。たった『1』でもいいので、アクションを起こすことが大事」と、参加者に実践の大切さを訴えました。

次回は、「世界を変える、ユースの挑戦」をテーマに、2020年1月29日(水)に開催予定。詳細は、こちらでご確認いただけます。

●イベント名:SDGs100人カイギ vol.3:世界を変える、はじめかた。
●日時:2019年12月18日(水)19:00?21:30
●場所:DNPプラザ 2F イベントゾーン
●企画・進行:こども国連環境会議推進協会 丸善雄松堂株式会社 大日本印刷株式会社

●今後の開催予定:
2020年
1月29日(水)SDGs100人カイギ vol.4 : 世界を変える、ユースの挑戦
2月26日(水)SDGs100人カイギ vol.5 : テーマ未定
3月25日(水)SDGs100人カイギ vol.6 : テーマ未定

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SDGsトピックス