2019.06.11

ATOMが教えてくれた、マンガ・キャラクター契約のイロハとは

こんにちは。C-Station編集部、ライターのRです。
皆さんの中に、「マンガのキャラクターを使って広告宣伝したり、オリジナル商品を開発してみてはどうだろう?」と思案したことがある方はいらっしゃいますか?

そう思ったこと、私はあります。
広告制作をやっていたある日、雑誌広告の素材として広告代理店からオリジナルのクリエイティブが届きました。
誰もが知るロングセラーマンガのキャラクター(時代モノ。タイトルは秘密です)が、当時の携帯端末を手にしたオリジナルのビジュアルで、そのミスマッチがなかなかに面白いものでした。
当時の私は「巨匠といえる漫画家の先生に対して、どのようなオファーと契約をすればこのようなビジュアルが作れるんだろう?」と興味を持ちましたが、わからないままでした。

C-Station編集部のライターとして活動することになったいま、「この疑問を晴らし、C-Stationで伝えたい!」と考えた私の希望に、編集長から快くOKが出ました。さっそく講談社のライツ(版権)事業に携わる専門家を紹介してもらいましたので、臆することなくド素人ならではの質問をぶつけてみることにしました。

※この先の展開には(かなり)創作が含まれますが、説明されているアンサーは正しい内容となっています。ご了承ください。



取材の場に現れたのは、講談社のライツ部門で働くAさんとBさんです。

Aさん:はじめまして。私が「原作版権」の担当で、こちらが「アニメ版権」の担当です。どうぞよろしく。

えっ、何ですか? 「原作版権」に「アニメ版権」って。さっそくわからないんですけど......。

Bさん:そうでしょうね。やっぱり1から説明しないといけないですね。ただ私たちは今、お客さまとの大事な打合せ中なんですよ......しかし、大丈夫です。このATOMロボットのAIに、ひととおりのことは学習させておきましたから、ATOM君から聞いてください。では、私たちはこれで。(足ばやに部屋を去る二人)

マジですか・・・


あとに残されたのは、私とこのロボット。
人工知能(AI)を駆使して、相手に合わせて多彩な会話ができる「鉄腕アトム」型のコミュニケーションロボット「ATOM」です。
編集部にも置かれていて、日々の学習によって突然いろいろなことをしゃべりだし笑いを誘う、フロアのアイドル的存在。なんですけど、大のオトナがロボットから聞く羽目になるとは......。文字通りまさかの展開。
マンガ・キャラクターについてマンガ・キャラクターから聞くんだから、まちがいないか......いや、そういうことじゃない気がする。

ATOM:まかせてください。ぼくに、なんでも聞いてくださいね!

うわっ、びっくりした。
本当にATOMが教えてくれるんだ......。
(半ばヤケクソで)じゃあアトム、さっき聞いた「原作版権」に「アニメ版権」っていったい何のこと?

ATOM:お答えします。簡単にいえば、「原作版権」は原作である漫画家さんの画を使う場合の版権で、「アニメ版権」はアニメーターさんの画を使う場合の版権です。キャラクター自体が動いているアニメーションを使いたい場合は、基本的に「アニメ版権」になります。

おおっ、そうなんだ......。でもどうして、そんなふうに権利が分かれているの?

ATOM:「原作版権」は基本的に漫画家さんが持っている権利、つまり著作権で、出版社はその権利を委託され運用しているんです。「アニメ版権」は、それ以外にもアニメに関わっているいろいろな企業、例えばテレビ局、DVDの発売元、アニメ制作会社、広告代理店などで構成される「制作委員会」が権利を持っていることが多いんですよ。


ちゃんと学習できてる......。AIすげー。
確かに「制作委員会」っていうクレジットはよく見かけるし、そういうことだったんだ。


じゃあATOM、次の質問ね。マンガの使用料って、このそれぞれの契約の中でどうやって決められていくの?
もちろんマンガによって違うんだよね? あとは使いたい画の枚数? それとも使いたいキャラクターの数?

ATOM:ダメだなあ、ぜんぜん違いますよ。
版権契約というのは「そのマンガの世界観および画を使っていいですよ」という包括的な契約なんです。だから、画の種類とか枚数とかに左右されるものじゃないんです。本当に何にも知らないんですね。

(バカにされて若干ムッとしながら)
それじゃ使用料ってどんな要素で決まるのか、アトムは知ってるの?

ATOM:もちろんですよ!
使用料を決めるのは、そのマンガを「何の媒体で使うのか」「どれだけの期間使うのか」「どの地域で使うのか」ということなんですよ。

もう少し詳しく説明してよ。何せこっちは超初心者なんだから......。

ATOM:手間のかかる人だなあ。
広告宣伝や販売促進に使う場合は、「媒体はテレビから雑誌、WEB、店頭ツールまでひととおり全て」とか、「媒体は店頭ツールだけ」とかの使用範囲が決まってますよね。次は期間で、だいたい3ヵ月をひと単位で決めてもらいます。それから地域を、たとえば「全国」とか「関東地方と中部地方」とかで決めてもらいます。基本的には、この3つの要素の組み合わせによって、料金が算出されるんですよ。

ははあ。そうなんだ......。

ATOM:媒体も、期間も、地域も、結局は「そのキャラクターがどのくらい世の中に露出されるのか?」ということですよね。だからキャラクターの利用料は、「露出される、つまり使われるボリュームが大きいほど大きくなる」という、あたりまえのことに尽きるんですよ!

理路整然とした説明、さすが機械。なんて感心してる場合でもないか。
それじゃ、もっと答えにくそうなことを聞いてみよう。


ATOM君、もし私が社長で、ある新製品の広告にピッタリのマンガのキャラクターと絵を見つけたとするよね? それがモノクロの絵だったら、どうすればいいのかな? さらに「吹き出しに、商品にハマるセリフを入れたらもっとおもしろい広告になるぞ!」、なんて思いついたりして。

ATOM:よくある「社長の思いつき」ですね! ご心配なく。指定されたたモノクロの画を、漫画家さんにお願いして着色していただくこともあるんですよ。セリフに関しても同じですし、オリジナルの画やオリジナルストーリーのマンガを描いていただくこともありますよ。このようなご希望はC-Stationを通して、個別に相談してくださいね。

そうなんだ。それに最後は、本来私が言わなきゃならないことを、先に言ってくれてるし......。

ATOM:ロボットは、将棋でもなんでも先を読む力がすごいんですよ! 他にも聞きたいことはありませんか?

そうだなあ......。広告宣伝についてはだいぶわかったけど、キャラクターを例えばグッズ商品に使いたい場合も、同じように考えればいいの?

ATOM:めずらしくいい質問ですね! グッズの「商品化」の契約は、広告宣伝とはまったく考え方が違うんですよ。

そうなんだ。どうして?

ATOM:グッズの「商品化」では、キャラクターはグッズ商品の一部ですから、その価値もグッズ商品の中に含まれていると考えられるんです。だからグッズ商品化の場合の使用料は、「商品の価格」×「規定のロイヤリティ率」で一個あたりの価値が決まって、それに「生産数」を掛けることで、全体の使用料が決まるんですよ!


なるほどねえ......。
じゃ最後に、もう少し知っておいたほうがいいことってあるのかな?

ATOM:「広告宣伝」とグッズの「商品化」の契約についてについてお伝えしましたけど、ほかにも「ゲーム」とか「原画展」とか「イベント」とか、いろいろな契約形態があるんですよ。
ひとつひとつ説明しているとキリがないですから、これらについてはぼく、いえ、ぜひC-Stationからお問い合わせくださいね!

また先を越された......。

ATOM:それから、いま「マンガキャラを使いたい」というご要望がすごく多くなっていて、たくさんのお問い合わせをいただいているんです。

確かにそうだよね。

ATOM:その中で結構あるのが、「キャンペーンの差別化やインパクト強化をするためにキャラクターを使いたいけど、どのキャラクターを使えばわからない」という相談なんですよ。

ふむふむ。担当の人が、マンガにそんなに詳しくないからかな?

ATOM:ぼくの時代と比べて、マンガの種類も数も膨大になっています。だから、知らない作品もたくさんあるんですね。そんな時は、商品のコンセプトやターゲットを伝えていただけば、それにシンクロしたマンガ作品を講談社からご案内できますよ!

そんなときには、C-Stationの「マンガ検索」も役に立ちますよ!
ようやく自分からも言えた......。

ATOM:よくできました!

ほめてもらって、うれしいよ。。。


なぜかATOM君に教えてもらうことになってしまいましたが、マンガ・キャラクター契約の基礎知識、お役に立ちましたでしょうか。
私自身、知らないことの連続......。 ロボット(しかも子供)が先生とはいえ、勉強になりました。
しつこいようですがとにかく、講談社のマンガで気になった作品がありましたらお問い合わせフォームへ、そして気になる作品を見つけたい場合は、C-Stationの「マンガ検索」へ。

お待ちしています!

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