講談社発キャラクターの広告宣伝使用といえば、男性向けのコミック誌が『島耕作』なら、女性向けは『東京タラレバ娘』といわれるほど、クライアントから多くのご相談をいただく『東京タラレバ娘』。『かくかくしかじか』『海月姫(くらげひめ)』など数々のヒットマンガを生み出した東村アキコさんの知名度もさることながら、なぜ『東京タラレバ娘』が、広告業界で高い人気を誇るのか? ライツ事業部の担当がその理由を解説します。

身近なアラサー女子3人が「現実」を生きる姿に共感!

『東京タラレバ娘』は、タイアップや広告の相談件数が非常に多いコンテンツです。
がむしゃらに頑張り30歳で脚本家として独立したものの、一向に売れない倫子、実家にパラサイトしながら表参道でネイルサロンを経営する香、居酒屋の一人娘で看板娘の小雪。そんな3人の日常を描いたラブコメディ『東京タラレバ娘』は、「アラサー女子のリアル」として高い人気を集め、ドラマ化もされています。

『東京タラレバ娘』は2014年から2017年にかけて『Kiss』で連載。2018年の『Kiss』12月号からは3ヵ月にわたり『東京タラレバ娘 リターンズ』として番外編が掲載、3月にはコミックも発売されたばかり。
本編の『東京タラレバ娘』連載開始当時アラサーだった40代女性からの支持も集め、ファンの年齢層も広がりをみせています。


アラサー3人組、倫子・香・小雪の「その後」を描いたファン待望の作品
東京タラレバ娘 リターンズ

『東京タラレバ娘』がタイアップや広告展開をしやすい理由として、作品と作者・東村アキコさんの知名度の高さはもちろんですが、まったく個性の異なる3人のキャラクターがそろっている点があげられます。

高い理想を掲げ、「~だったら」や「~していれば」の仮定の話ばかりしているうちに33歳になってしまった売れない脚本家・倫子。
美人でスタイルもいいのに、「夢見がちな乙女」すぎて彼氏ができない香。
しっかりもので慎重派ゆえ、隙がなさすぎる小雪。
仕事も恋愛も思うようにいかないなか、悩みもがきながら少しずつ前に進んでいく3人のキャラクターは、どこか自分との共通項を感じやすい存在。商品への親近感や好感度向上に大きな効果が期待できます。

また、異なるキャラクターが3人いることから、「自分はこのタイプ」と重ねやすく、バリエーション展開を行っている化粧品や下着など、多くの女性向け商品とのコラボ企画や広告タイアップに向いています。
2016年のP&G「パンテーン」とのタイアップ広告では、中学生時代の倫子、香、小雪が描かれ、WEBニュースで取り上げられるなど大きな話題となりました。

女性向けに特化した商品やイベントでも、集客・購買力ともに大きな効果を生み出しています。
2015年の高島屋のバレンタインフェア『アムール・デュ・ショコラ~ショコラ大好き!』とのコラボレーションでは、『東京タラレバ娘』のキャラクターを使ったオリジナル商品のほか、会場内で配布されるカタログに描き下ろしの漫画も掲載。大幅な来場者数増につながりました。


想定外の業界でも、女性客の認知度向上に大貢献

アラサー女性向け市場のキャラクターコラボが圧倒的に多い『東京タラレバ娘』ですが、女性向けではない業界で大成功した例もあります。

2017年5月に、30~40代の女性層の興味を喚起し来場者数の増員につなげたいボートレースが『東京タラレバ娘』の描き下ろしを使った交通広告と連動イベントを行ったところ、1クール(3ヵ月)のキャンペーン中、新規登録者の約7割を女性が占めるという快挙を成し遂げました。
想像以上の効果にクライアントからも大変喜ばれ、2018年にはキャンペーンの第2弾も行い大成功を収めました。

既存のビジュアルをアレンジした動画広告

最近は、これまでにない新たな広告展開も増えています。

『資生堂「洗顔専科 パーフェクトホイップ」』の広告誘導動画

4月5日にスタートする『資生堂「洗顔専科 パーフェクトホイップ」』という洗顔料の動画広告の告知です。『東京タラレバ娘』と資生堂のコラボは、WEBとSNSによる動画広告という初の試みです。

洗顔料が3種類ある点を広くアピールしたいというクライアントの要望により、個性の異なる3人のキャラクターがそろっている『東京タラレバ娘』とのコラボが決定しました。

倫子・香・小雪の3人による『資生堂「洗顔専科 パーフェクトホイップ」』
3種類の使用イメージを動画で展開

コミック内の既存カットをアレンジして作成したオリジナルムービーは、キャンペーンサイトとTwitterで公開していく予定です。「あの3人が帰ってきた!」というフレーズで始まる限定ムービーは、まるでこのキャンペーンのために新たに描き下ろしたのかと思うほど商品の世界観にもぴったり合っています。キャンペーンサイトとTwitterのみで公開することで限定感を高め、拡散効果も期待しています。

『東京タラレバ娘』×AIで、かつてない商品告知

また、AIを活用した新しい広告もスタートしました。

丸井グループの『ファイナンシャル・インクルージョンの取り組み』とコラボした『東京ツミタテ娘』

4月1日にスタートした丸井とのコラボでは、丸井グループの『ファイナンシャル・インクルージョンの取り組み』に『東京タラレバ娘』の倫子と、「ああだっタラ」「こうしていレバ」と悩む倫子の妄想上のキャラクター「タラちゃん」と「レバちゃん」を使った『東京ツミタテ娘』という期間限定特設サイトを公開。おカネの知育コンテンツとして広くアピールします。

このサイトは、AIを活用して、倫子の疑問に応えるチャットストーリー形式で展開。タラちゃん、レバちゃんが女性の人生の中で必要な「おカネ」の事例を出しながら、"しあわせになるためのおカネ"の知恵について教えてくれる内容になっています。
「お金って減る一方で増えるってことはないよね」
という倫子の疑問に、タラちゃん、レバちゃんが
「みんな貯金や運用しているレバ」
「宵越しの金なんかもたねえとかいってるのは、20代だけタラよ」
など、キツいセリフでドキッとさせ、最後は
「お金の本質は『働かせる』ことレバ!」
など、お金のマネジメント方法につなげていきます。



チャットの展開イメージ。テーマにそった会話が自動で展開される「ストーリーモード」(上)と、キーワードを入力してAIと会話形式で展開される「自由対話モード」(下)の2種類を展開予定

サイトの公開にあわせて、丸井有楽町店では4月5日から21日まで、『東京タラレバ娘』展示会も開催されます。イラストはもちろん、貴重なネームも初公開! さらにノート、クリアファイル、ポーチ、クッション、入浴剤など、ここでしか買えないオリジナルグッズを販売。タラレバ神社での絵馬やおみくじの販売などさらにもあり、楽しいイベントになっています。

4月25日発売の『Kiss』では、東村アキコさんの新連載『東京タラレバ娘 シーズン2』も開始! また新たな展開の広告が期待できます。ますます人気が高まる『東京タラレバ娘』×東村アキコさん。広告をお考えの方は、ぜひお早めにご相談ください。

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