リソル生命の森 株式会社

マンガの魅力をフィールドへ。スタッフの熱意と努力がファンを動かした

フィールドアトラクション施設が人気マンガ「進撃の巨人」とコラボした、ユニークな企画事例をご紹介します。
リソル生命の森株式会社が運営する「リソル生命の森」は、千葉県長生郡長柄町にある総合リゾート。研修施設やスポーツ施設、ヘルスケア施設などを備え、企業の研修や福利厚生、スポーツ団体の合宿など、おもに法人や団体を顧客として広く利用されています。
その中にある「フォレストアドベンチャー・ターザニア」という、森の中で遊ぶフィールドアトラクション施設が、今回の事例の舞台です。

自社運営への変更によって、クローズアップされた課題

「ターザニア」が他の施設と大きく異なる点は、数年前までは場所だけを貸し出して運営を外部委託していたこと、そしてここだけは一般のお客さまに向けたものであることです。
課題解決への発想とコラボへの情熱で企画を実現させた、取締役総支配人の佐野直人さん、そして現場責任者のターザニア担当部長・辻英明さんにお話を聞きました。

[課題]
・話題性や独自性の不足
・他の施設と比べて稼働率が低い
・新規顧客獲得の必要性

「『ターザニア』の施設を諸事情から自社運営とした数年前以来、細かなリニューアルを行って、いつお客さまが来ても楽しんでいただけるように努力してきました。しかし、それだけで話題を得るまでには至りませんでした」と佐野さん。
「フォレストアドベンチャー」自体は全国に30ヵ所以上あるなかで、「ターザニア」としての独自性を感じていただけるほどではなかったそうです。
また自社運営に変わってからはじめてわかったのが、稼働率の問題。好立地であるにも関わらず、他施設と比較してそれほど高い稼働率が得られておらず、「これはなんとかしなければ」と危機感を覚えました。

「施設のクオリティとしては、他のフォレストアドベンチャーと比較しても高い内容だという自信はありましたが、それがなかなかお客さまに浸透していませんでした。さらにいえば、このような施設を利用されるお客さまはアウトドア志向が強い方で、リピートはあってもなかなか新規のお客さまに来ていただけませんでした」(佐野さん)
何らかのプラスアルファの価値を付けて、新規のお客さまを獲得する必要があったのです。


森の中、木々の間を駆けめぐるアトラクション

作品の世界をとことん楽しめるコラボで、課題を解決したい

では、その課題がどのようにこのコラボに結びついたのでしょうか。意外にもそれは、総支配人に就任した時からの佐野さんの想いだったそうです。
「ひとことで言えば私が、『進撃』の大ファンだったからなんですが」と、笑いながら発想について話す佐野さん。
「『進撃』で『巨大樹の森』の中を移動し戦うシチュエーションは、このアトラクションの動きそのものですし、巨人と戦う武器の『立体機動装置』はアトラクションで使うハーネスという安全器具によく似ています。世界観の共通というところで、これほどコラボにぴったりのマンガ作品はない! と思いました」
『進撃』の作中とそっくりな環境であるアトラクションにキャラクターを配置し、お客さまには登場人物になりきって遊んでいただく。
作品の世界観とぴったり重なるコラボによって、とことん楽しめる環境が作れるのではないか、と考えたのです。
ただお客さま視点では楽しめそうなコラボも、課題解決につながるという勝算はあったのでしょうか。

「『進撃』という大ヒット作とのコラボですから、話題性は抜群だと確信していました。もちろん他にはない試みですから、独自性という意味でも申し分ありません。また『進撃』のコアなファン層の来場が考えられますから、これまでの客層とは違う、はじめてフィールド体験をする新規のお客さまの来場につながると考えました。これはぜひ実現させなければ、と思いましたね」(佐野さん)

企画から制作まで、熱くこだわり抜いたプロジェクトワーク

佐野さんたちは、C-Stationのお問い合わせフォームを通じて講談社とファーストコンタクト。講談社ライツ部門との間で基本合意を得た後に、さっそく社内プロジェクトを立ち上げました。
「意外だったのですが、社内にも『進撃』ファンが何人もおり、中にはインストラクターながらデザインの経験があるスタッフもいました。そのようなスタッフを中心に、本当に熱い想いで企画や設計を練り上げ、そして実際の制作をしていきました」(佐野さん)
制作したのはキャラクターのパネルをはじめアトラクションへの設置物やコスチューム、それに販売するオリジナルグッズ、特設するコラボカフェのメニューなど。中でももっとも活発に意見を出し合い、苦労の末に生まれたのがオリジナルグッズの開発でした。

「今回が一からの経験だったので、どういうものが売れるのか、どういうラインが売れるのか、どういうデザインが売れるかというところからディスカッションしました。ひとつひとつサンプルを取って、実際この商品だったらこのラインのこういうデザインが売れそうだかとか、いや一番売れるのはこれじゃないかとか。日々、毎週変わっていくような状況でした」(辻さん)
プロジェクトチームが真剣に討議し、これはというものが相当数あった中から厳選されたのが、今回採用されたグッズ群。バリエーション豊富なTシャツやクリアファイル、アトラクションで使える軍手やタオル、ドリンクやお菓子などバラエティに富んだグッズがラインナップされました。


こだわり抜いて開発した、バリエーション豊富なグッズ群

もちろん実際のフィールド用の制作物にもこだわりを詰め込みました。フィールドに設置されるキャラクターパネル以外にも、気分を盛り上げる大きな専用ゲート、希望者が身に付けられるオリジナルマントや剣、さらには立体機動装置の模型まで!
遊びごころをかきたてる用意を整え、さらにオリジナルのフードやドリンクまで準備は万端となりました。


アトラクション内に潜むキャラクター

ファンがつめかけた順調なスタート、そして思わぬトラブル

事前のニュースリリースの効果や、ファンのSNSでの話題などで手応えは感じていましたが、そこはやはりイベントです。
「できる限りの準備はしましたが、スタート当日はお客様が来てくれるかやっぱり不安でしたね」と佐野さん。
しかしフタを開けてみると、SNSで待ち合わせた進撃ファンなどが詰めかけ、会場は大賑わいとなりました。
「通常はほとんどおられない女性だけのグループ、それにフィールド施設をご利用されたことがない方など、新規のお客さまにたくさん来ていただいたことを実感しました」(佐野さん)
「初めての試みなのがお客さまにもわかっていて、『みんなで盛り上げよう!』みたいな空気もありました。ここでは結構激しく体を動かすんですが、『意外とできるもんですね!』と声をかけてくれる方もいて。お客さまとのコミュニケーションという点でも素晴らしかったです」(辻さん)


オープン当日、気持ちも新たにお客さまを迎えるスタッフ

順調にスタートしたアトラクションコラボ。しかし数日後に、思わぬ大トラブルに遭遇してしまいます。
9月の上旬に千葉に大きな被害をもたらした、あの台風15号です。樹木が倒れ、施設は甚大なダメージを受けました。
それでも「ここまで頑張ったプロジェクトをどうしても成功させようという気持ちで、全スタッフで森林を整備し、復旧作業を全力で進めています」と辻さんは話します。

「うれしかったのは、進撃ファンの皆さんからツイートなどで暖かい応援のメッセージをいただいたことですね。そして、講談社さんに状況を報告したところ、ライセンス契約を一定期間無償で延長していただけることになったのも大きな励みです」と、佐野さんは今後に大きな希望をかけています。
※この記事を公開した現時点でアトラクションは再開され、賑わいを取り戻しています

成果を生んだ、プロジェクトスタッフの熱意と努力

まだ道半ばのコラボですが、現在までの成果について佐野さんに語っていただきました。
「超人気漫画とのコラボは、やはり話題性抜群だと実感しました。全国のたくさんの進撃ファンの方にこの施設のことを知っていただきましたし、そこからかなりの方たちがここまで足を運んでくださいました。具体的な成果としては特に平日の稼働率が大きくアップしたこと、グッズ販売によって客単価が大きく伸びたことなどが挙げられます。しかし何より、これまでこのような施設で遊んだことがない人たちに楽しさを伝えることができました。これは本当に大きな収穫です」

まだ途中段階ながら、課題解決の引き金を引いたこのコラボ。
ポイントとなったのは何より人気マンガの魅力を最大限に引き出そうとしたスタッフの皆さんの熱意と努力、そしてそれがダイレクトにファンへと伝わったことにあるのではないでしょうか。
今後の展開にも目が離せない、熱いコラボの現場がそこにありました。

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