課題の解決事例

コンテンツ×広告手法で、顧客の「信頼」「共感」を獲得

MARK STYLER株式会社

コラボ企画をフックに、新規顧客獲得&ECサイトでの売上を増大

[課 題]

  • マルチチャネル展開によるブランド確立
  • ターゲット層のブレを修正したい
  • ECサイトでの売り上げ強化

ファッション・カンパニーのマークスタイラーが、2016年から「エレンディーク(ELENDEEK)」というブランドを展開している。国内外のアパレルやライフスタイル雑貨も取りそろえるセレクトショップという業態だが、同名を冠したオリジナル・ブランドのアパレルやファッション雑貨が主力商品となる。同社傘下17ブランドのほとんどが若年層をターゲットとするなか、30~40代という大人の女性層向けという新機軸だ。クリエイティブディレクターは、同じく傘下の「マーキュリーデュオ(MARCURYDUO)」を立ち上げて成功させた渡辺由香さん。新たなマーケットの拡大であり、そのためにエース級の人材を投入し、社内的な期待度がとても高いプロジェクトである。

「エレンディーク」の第1号店がオープンする2週間前から、すでに同ブランドのECサイトでは、ティーザー広告も兼ね、先行予約受付を開始していた。渡辺さんは、「ブランドのローンチ時にECサイトがあるのは当たり前の時代」だという。

ECサイトやブランドサイトは、インターネット上でブランド・アイデンティティを伝える重要なタッチポイントだ。購買コンバージョンへの期待もあるが、むしろ、ブランド周知による実店舗への誘引効果に注目すべきだろう。不動産投資が不要で、人材投資などのコストも実店舗ほどはかからないため、ビジネス面でのメリットも大きい。イメージ戦略においては、昨今、実店舗よりもデジタルコンテンツにウエイトを置く傾向は強まっている。

世の流れはデジタルシフトだが、そうは言っても大きなタッチポイントとして、実店舗は欠かせない。製品のクオリティを実物でチェックできるのが最大の強みだ。さらに、インテリアやディスプレイ、接客対応など、楽しいショッピング体験という付加価値も、ブランディングを構成する大きな要素となる。

「エレンディーク」では、全国の百貨店でのポップアップストアも実施してきた。目の肥えた百貨店の顧客を対象に、ブランドの認知とイメージの普及を促すために。阪急うめだ店のように、好評につき、ポップアップストアから常設店舗に昇格したケースもある。こちらの施策は、逆に、実店舗をECサイトへの導線とすることも狙いだ。

これは、いわゆるマルチチャネル展開である。バズワード化しているオムニチャネルのような統合システムも今後の課題となってくるだろうが、現状での最大のポイントは、互いの販売チャネルの長所を活かしつつ、統一感のあるブランド世界観をコミュニケーションすること。どちらと接触しても、消費者が同じようなイメージを感じられることが大切だ。

ところが、ブランディングを維持し続けるのは意外と難しい。たとえば、「顧客層が30代前半に偏ってしまった」と、渡辺さんがいうように、施策によりターゲットがブレてしまうことも。2シーズン目で、“露出度高めのデザイン”というトレンドを意識したら、40代に支持されにくかったのだとか。ブランド黎明期にありがちな試行錯誤のひとつだが、“30代女性向けのブランド”というイメージができてしまう前の修正が急務となった。

ECサイトでの売り上げアップも切実な課題。徐々にブランドが認知され、2018年1月現在で実店舗は3店舗に増えている。とはいえ、急速に実店舗数を伸ばすのは難しい。店舗数拡大のために、製品や販売スタッフのクオリティがトレードオフとなれば、ブランドが傷つくことになるからだ。となると、売り上げアップはECサイトに頼ることになる。試着などができない環境で売り上げを伸ばすには、ひとえに、より大きなマーケットでブランド・ロイヤルティを浸透させていくほかに手立てはなさそうだ。

待望の路面店である青山店が2017年9月にオープン。そのタイミングで「エレンディーク」はWebマガジン『ミモレ(mi-mollet)』とのコラボレーション企画を選択した。デザインの段階から大草直子 編集長が監修したニットとスカートのセットアップを発表。さらに、トークショーやスタイリングが楽しめるイベントが開催された。このようなイベントでエンゲージメント強化を図れるのは、実店舗ならではのメリットだ。

40代のターゲット層を取り込みたい「エレンディーク」にとって、コラボ企画のパートナーに、やはり40代女性に読者を絞り込んだ『ミモレ』を指名したのは納得。そのリアルな語り口で読者からの信頼性も厚い。まるで口コミ効果のように。当然、大草 編集長の読者に対するキュレーション効果も高い。

「『自分で洗濯できることは大前提』とか、『肉感が出ないようなラインを』など、大草さんからは、具体的なリクエストもいただきました」と、渡辺さん。信頼のおけるオピニオンリーダーが共創開発に深く携わったことで説得力も増している。

コラボレーション企画の実現により、懸案だった40代女性層の獲得に成功した。その相乗効果もあってか、EC率も高まっている。コラボ企画以降の調査では、『ミモレ』の読者層と、既存の顧客層は、ほとんど重なっておらず、新規の獲得だったという。そして現在でも、たゆまぬブランディングにより、40代女性層のリピーターを確保している。(取材・文/加藤亮介)

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